[プロフィール]
ジョジョ :
名称:ジョナサン・ジョースター
年齢:没21歳
大まかな性格:本当の英国紳士であることを目指す真っ直ぐな男ッ!でも恨みを晴らす為にディオ!きさまを殺すのだ!!とか言う、こわいッ!この時点で既に漆黒入ってるッ!
戦闘方法:その蒸気機関車のように力強い肉体と人間としての知恵と勇気で立ち向かうッ!
さらに波紋法を体得しており多種多様な仙道の技も扱える!
あと強い!やみくもに身体能力が高いッ!
スタンド:
ない
ない
ありません
負けの許容:いいよ〜!逆にどんな感じに負けるのがいいと思う?
[メイン]
:
[メイン]
:
[メイン] ディオ・ブランドー : 「苦痛は与えんッ!!!」
[メイン] ディオ・ブランドー : その瞳からとてつもない勢いの体液が発射されるッ!
[メイン] ジョジョ : グサ
[メイン] ジョジョ : 首筋に直撃!
[メイン] ディオ・ブランドー : 「もし神がいて運命がナンタラカンタラぁ!!!」
[メイン] ディオ・ブランドー : 「苦痛は与えん!!!」
[メイン] ジョジョ : 「……最後の……波紋……」
[メイン] ジョジョ : 「き……切れた……僕の中で大切な何かが……切れた……」
[メイン]
ジョジョ :
「ディオ…君のいうように
ぼくらはやはり ふたりでひとりだったのかもしれないな
奇妙な友情すら感じるよ…
そして今、ふたりの運命は完全にひとつとなった…」
[メイン]
ディオ・ブランドー :
「離せ…ジョジョォォ…離すんだ、考え直せジョジョ。
お前にも永遠をやろうではないか!
その傷も治す…エリナと永遠を生きれるぞ…ジョジョ!ジョジョ…!?」
[メイン] ディオ・ブランドー : 「……こいつ……死んでいる……」
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ジョジョ :
一八八九年 2月7日
ジョナサン・ジョースター 死亡
[メイン]
ジョジョ :
[メイン]
ジョジョ :
[メイン] : そして……時代は流れ
[メイン] : 二〇XX年
[メイン] ジョジョ : 「……はッ!?」
[メイン] ジョジョ : 「ぼくは……ディオと一緒に客船の爆発に巻き込まれて……死んだはずッ!」
[メイン] ジョジョ : 「ディオは……」
[メイン]
ジョジョ :
見知らぬ地ッ!
ジョナサン・ジョースターはいつの間にか違う時代、違う土地に転移していたッ!
燃え尽きたはずの肉体を確かに携えてッ!
[メイン] ジョジョ : 「……ここがどこかはわからない……」
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ジョジョ :
「しかし、行動しなければ……
このまま何もわからないというわけにもいかないッ!」
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ジョジョ :
数奇な運命を辿り、数百年の時を経た
『ジョジョの奇妙な冒険』が始まるッ!
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[メイン3]
エイハブ :
───20××年 某日 某時刻
[メイン3]
エイハブ :
まだ寒気が続いているにも関わらず
妙に茹だるような熱気さえも感じていた。
───幻視。いや、これは間違いなく
仮面を巡った"意思"のせめぎ合い、その前触れ。
[メイン3]
エイハブ :
俺は、歩を運びながら
───仮面を求めていると言われる"ゾンビ"を探す。
財団からの情報によれば、被害はすでに出てはいるが……そのエリアに増援は現在必要はないと言われている。
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エイハブ :
俺は、更なる敵を捕捉するべく
単身で"潜入"していた───……
[メイン3] ジョジョ : 「……あの、すみません」
[メイン3]
エイハブ :
「………」
突然───声をかけられ
見れば、丸太のような根付いた足から見上げていけば、目を見張るほどの巨漢が立っていた。
[メイン3]
エイハブ :
「…………アンタは?」
只者ではない。一目で、そうわかった。
[メイン3]
ジョジョ :
「信じてくれないかもしれないですけど……」
「突然ここに来て……何処か分からないんです」
[メイン3] ジョジョ : 「案内などを頼めるでしょうか?」
[メイン3]
エイハブ :
「…………? 一体、どういう事だ?
それに見たところ……その服装は妙に古めかしい」
突然ここに来て、何処かわからない。
その言葉は、俺にとって───決して他人事ではなかった。少なくとも一年前は。
[メイン3]
エイハブ :
そして何より───『今』も"通用"する独特なセンスだが
その服装は、80……90年代……いや、もっとそれより以前の芸術性を感じた。
[メイン3] ジョジョ : 「……やっぱり、どういうことか分かりませんよね……」
[メイン3] ジョジョ : 「しかしッ!ぼくも同じく、今ぼくがなぜかここにいるということしか分からなくて……」
[メイン3]
エイハブ :
「───坊主
今は『20××』年だ」
その声の通りからして、"若々しい"事がわかり。
同時に、この青年が何者なのかが気になり、そう呟く。
[メイン3] ジョジョ : 「えッ……!?」
[メイン3] エイハブ : 「───やはりな……お前"も"か」
[メイン3]
ジョジョ :
ぼくが豪華客船でディオと対面したのは……
1889年……
そんなバカなッ!100年以上も経っているじゃないかッ!
[メイン3] ジョジョ : 「お前も……?」
[メイン3]
エイハブ :
「……俺は”1984"年からやってきた
かつては9年も眠ったが、今度はそれどころでは済まなかった」
[メイン3]
エイハブ :
「───坊主、となればお前も……
この一件は、『無視』できないものだ」
[メイン3]
ジョジョ :
1984年……
この時代よりかは遠いけど……
それでも時代が違うッ!
[メイン3] ジョジョ : 「……一体……」
[メイン3]
エイハブ :
SPW財団のエージェントである前に、俺は───エイハブ。
この男にも『教えなければならない』───……。
俺は、今回『起こるかもしれない』騒動と、その起因となった『星』
そして……
[メイン3] エイハブ : ───星に眠っていた『石仮面』の事を、口にした。
[メイン3] ジョジョ : 「……石……仮面……」
[メイン3]
エイハブ :
「かつて、全て"破壊"されたという情報を聞いている
『ジョースター』によって……」
[メイン3]
ジョジョ :
ジョースター……『ジョースター家』ッ!
ぼくの……ぼくの家の名前だッ!
[メイン3]
ジョジョ :
それに石仮面……
あるというのかッ!
ディオにあの呪われた力を与えたあの仮面がッ!
今この、百年以上も時を隔てたこの時代にッ!
[メイン3]
エイハブ :
「!! ……」
その反応を見て、この男の正体───その確信に至る。
[メイン3]
エイハブ :
「坊主……
名前はなんて言う」
[メイン3] ジョジョ : 「……ジョナサン・ジョースター」
[メイン3] ジョジョ : 「ちぢめて、『ジョジョ』だ」
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エイハブ :
「───ジョナサン・ジョースター……!!! ジョジョ……か」
SPW財団に所属し、何度も耳に挟み、耳朶に触れてきた。
ジョースター家。その先祖……財団の発足、その遠因となった男。
『ジョナサン・ジョースター』……
[メイン3]
エイハブ :
「となれば……話は早いかもしれないな
この町には、今カバーストーリーの下、その実、避難命令が出されている」
[メイン3] ジョジョ : 「避難命令だってッ!?」
[メイン3]
エイハブ :
「───石仮面の『引力』に惹かれてか……
"ゾンビ"によって、な」
[メイン3] ジョジョ : 「ゾンビ……」
[メイン3]
ジョジョ :
吸血鬼が作り出す動く死体……
吸血屍人!
それがこの街に居る……!?
[メイン3]
エイハブ :
「坊主───いや、"ジョジョ"
あんたの事はよく知っている……かつて存在した仙道"波紋"の使い手である事も
太陽の光が描く……その形を呼吸によって放つ……と」
[メイン3]
エイハブ :
「財団への報告は後だ、余計な混乱を生むかもしれない
だが俺の、自己判断だ。
あんたはこの件を見過ごしてはいけない存在、そう俺は考えている」
[メイン3] ジョジョ : 「……ああ」
[メイン3] ジョジョ : もしぼくが絶ったと思い込んでいた石仮面の呪いが、この時代にまで残っているとするならば。
[メイン3] ジョジョ : 決着は付けなければならない。
[メイン3] ジョジョ : たとえこの身が、この時代にとっての異物だとしてもッ!
[メイン3]
エイハブ :
「───」
その目を見て、俺は口角を上げ……
[メイン3]
エイハブ :
「俺は、エイハブだ
よろしく頼む───"スピードワゴン"財団に保護されて以来
帰る場所もない。知らない。だからエージェントとして活動している」
[メイン3] ジョジョ : 「……“スピードワゴン”」
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エイハブ :
「ああ───設立者は
ロバート"EO"スピードワゴン」
[メイン3] ジョジョ : 「……そうか」
[メイン3]
ジョジョ :
スピードワゴン……
『遺す』事をエリナに託してしまったぼくと違って……
きみはやり遂げたのか……
[メイン3]
ジョジョ :
のちの世界に……
人の為となるモノを『遺す』ことを……
[メイン3]
エイハブ :
「時代を超えても───あんたの子孫を、全力で支援する為だと
………良い友人をもったな」
[メイン3]
エイハブ :
『他者の意思を尊重し、そして自らの意思を信じること』───……
きっと、スピードワゴンという男には、できたのだろう。
[メイン3]
エイハブ :
そして、おそらく
俺の目の前にいる男も。
[メイン3] ジョジョ : 「ああ。かけがえのない、友人だ」
[メイン3] ジョジョ : 親をやれなかったぼくの代わりに、ぼくの子孫を、そして『残してしまった』エリナを守ってくれたのは、君だったんだね……
[メイン3] ジョジョ : ……ならば、この一度失った身体は、その御礼の為に使うべきだッ!
[メイン3]
エイハブ :
「───フッ
……ジョジョ、俺達は過ぎ去った『過去』そのものだが
ならば、過ぎ去ったにもかかわらず残った因縁も、過去へと引きずり」
「そして全てを、元に戻そう」
[メイン3]
ジョジョ :
「……ああ!」
「『今』になってしまった『過去』を引きずり戻す権利は、『過去』から来たぼくたちにだけあるッ!」
[メイン3]
エイハブ :
「───…………」
無言で、ニヤリと返し───歩を揃える。
ミッション
これは『マイナス』を『ゼロ』へと戻す、任務だ。
[メイン3] エイハブ :
[メイン3] エイハブ :
[メイン] : ───……
[メイン]
:
遠方から聞こえる車の
悲しく響く騒音も、疎らになってきた中
ジョースター一行(といっても二人)は、気配を感知できるように
気を張り巡らせ続けていた。
[メイン]
エイハブ :
「───ゾンビはすでに一角で被害を出しているが
どうやらここは"まだ"ゾンビが広がっていないらしいな」
[メイン]
エイハブ :
増援こそ頼まれてはいない。
だが、それはつまりまだ未確認のエネミーの発見と
その一角から漏れたエネミーの排除という重大な任務を俺は兼ねているという事になる。
[メイン]
エイハブ :
「ジョジョ……波紋で敵を探知できるとも聞いたことがあるが
……本当に、できるのか?」
[メイン] ジョジョ : 「ああ、少し、何か液体を貰えるかい?」
[メイン]
エイハブ :
「───ああ」
中身が見える水筒……ボトルと言った方が近いか、ジョジョに渡す。
[メイン]
ジョジョ :
「……」
バチバチ、と音を立てて太陽の光が垣間見える
[メイン]
エイハブ :
「───これが波紋探知機、ってヤツか……」
太陽と等しい光。それが、この男の手元で確かに輝いている。
[メイン] ジョジョ : 「これで、近くの生命がどの方向にいるか分かるはずだ」
[メイン]
:
───水は、最初こそは光を垣間見せていただけだった。
[メイン] : しかし
[メイン] : 次の瞬間。
[メイン]
:
ドボンッッッッ!!!
そう、音を立ててボトルが弾け飛び───中身がアスファルトの上にぶちまけられた。
[メイン] エイハブ : 「!! ───これは」
[メイン] ジョジョ : 「何ッ!?」
[メイン] ジョジョ : 「何か……何かとても強い力を持ったモノが、この近くにいるッ!」
[メイン]
エイハブ :
「何───……!!!」
瞬間、うだるような熱気は確かな殺気へと変わっていたのに気づき。
[メイン]
:
瞬間。
ジョナサン達の目の前に立ち並ぶ家々が、火を噴き。
そして───消し飛んでいく。
[メイン] ジョジョ : 「ッ、炎ッ!?」
[メイン]
エイハブ :
「ッッッッ……!!!」
飛んでくる木片、礫を躱しながら近くの遮蔽物となりえる電柱へと身を隠す。
[メイン] エイハブ : こ、これは……『パイロキネシス』か……!!?
[メイン] エイハブ : まさか───
[メイン] 第三の少年 :
[メイン] 第三の少年 : 「…………」
[メイン]
第三の少年 :
一人の少年が、爆炎の中から平然と姿を現す。
宙を浮かびながら。
[メイン]
エイハブ :
「───あれは……」
オセロットがこう言っていた───『第三の少年』
そして、俺の前に幾度もなく現れ……かつてヴォルギンと呼ばれていた男の思念に同調していた……。
[メイン] ジョジョ : 「……少年ッ!?少年が宙に浮いているッ!」
[メイン]
エイハブ :
「ジョジョ!! 気をつけろ───俺はあの子供を知っている……
"超能力"を使う……だが、彼はそれを制御しきれていない」
[メイン] エイハブ : 「……まさか、1984年からもう一人、来ていたとはな……」
[メイン]
第三の少年 :
ふわ、ふわ、と浮かんでいる少年の真下。
消し飛んだ家々に代わり、炎を揺らめかせる空間から───
炎に焼かれながら。
[メイン] : ───『ゾンビ』が現れるッ!!!
[メイン] ジョジョ : 「!」
[メイン]
エイハブ :
「……!!!」
そして、俺にとっての『初見』はあのゾンビ。
映画で目にするようなゾンビとは、また違う───……!
[メイン]
ゾンビ :
知性ッ! その欠片も無いッ!
ただ貪ろうとするのみッ!!!
ゾンビの群れが ジョジョ達へと襲い掛かる───!!!
[メイン]
エイハブ :
「どうやら───操っているようだな
『屍生人』を……!!!」
[メイン] ジョジョ : 「!下がってッ!」
[メイン] エイハブ : 「!」
[メイン] ジョジョ : 山吹色の光を手に纏わせて
[メイン] エイハブ : 言われた通り、その場から一歩、二歩と離れ───
[メイン]
ジョジョ :
サンライトイエローオーバードライブ
「『山吹色の波紋疾走』!!」
[メイン]
エイハブ :
───その光がジョジョを纏った途端
それが振るわれ……ゾンビへと打ち込まれるのを"目撃"するッ!!!
[メイン]
ゾンビ :
「!!!」
「ギャアアアアアアアア───z__!!!!」
[メイン]
エイハブ :
ゾンビ共が、煙を上げて
屈強な肉体がまるで水のように、虚空へと溶けていく……!
[メイン] ジョジョ : 拳が大きく屍生人たちに叩き込まれるッ!
[メイン]
ジョジョ :
「屍生人の相手はぼくがッ!
エイハブはその少年をッ!」
[メイン]
第三の少年 :
───それを見た途端、少年は
突如───…………
[メイン] 第三の少年 :
[メイン] ジョジョ : 「!?」
[メイン] 第三の少年 : 「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYY────ッッッ!!!!!!!!!!」
[メイン] ジョジョ : 「!!!」
[メイン]
エイハブ :
「わかっ───!!?」
なんだこの奇声は……!
[メイン] 第三の少年 : 近くに停まっていたロードローラーが静かに持ち上がり始める。
[メイン]
エイハブ :
「───くっ!!!」
少年を"撃つ"事はできない。
だが、たとえどうにかしようにも、この"ロードローラー"は突破できない。
[メイン] アヌビス神 :
[メイン] アヌビス神 : 「───エイハブ」
[メイン]
エイハブ :
「……ああ」
───忘れてはいないさ
[メイン]
エイハブ :
俺は、鞘から左腕の『義手』で引き抜いた───刀を爆炎の放つ光で光らせる。
「───頼んだ "アヌビス"」
[メイン] アヌビス神 : 「フッ───……どうせお得意のパターンだろうが」
[メイン]
エイハブ :
俺は、そのまま少年にとっての遮蔽物になると同時に
こちらへと今にも投げ込まれそうなロードローラーに向かい───
その妖刀を───
[メイン] エイハブ : 『投擲』するッ!!!
[メイン] エイハブ :
[メイン] アヌビス神 :
[メイン] アヌビス神 : ───『透過』
[メイン] ジョジョ : 「なッ!?」
[メイン] 第三の少年 : 「!!!」
[メイン] ゾンビ : 「ウッウワッ ギャアアアアアッ!!!」
[メイン]
エイハブ :
ゾンビ共も、向こうで巻き込み
"ロードローラー"をすり抜けて、アヌビスが切り刻んでいく───!
[メイン]
第三の少年 :
動揺し、ロードローラーを持ち上げるのを中断し
さらに高度をあげる。
[メイン] :
[メイン] : 『アヌビス神よ……』
[メイン] :
[メイン] アヌビス神 : 「!? な なんだァ~~……『今』のは……?」
[メイン]
アヌビス神 :
そのまま、ヴェノムに上手く弧を描くように投げられた刀はブーメランのように戻ってきて
ヴェノムの手元へと戻ってくる。
[メイン] ジョジョ : 「すごいッ!刀がモノをすり抜けたッ!」
[メイン]
エイハブ :
「───これは"スタンド"というらしい
『立ち向かうもの』あるいは……『傍に立つもの』……!!!」
[メイン]
ゾンビ :
理性の無さにつけこまれていたゾンビだが
少年が高度を上げた事によって、能力の及ぶ範囲から外れたのか……
[メイン]
ゾンビ :
今度こそ
ノミのように『血肉』を求め、迫るッ!!!
[メイン] ジョジョ : 「くっ!」
[メイン]
エイハブ :
「───援護する!」
ゾンビの頭部に向かい、銃弾を撃ち込んでいく。
[メイン]
エイハブ :
「トドメは───波紋使いでなければ、塵にはできないだろう
頼んだぞ……」
[メイン] ジョジョ : 「わかったッ!」
[メイン]
ゾンビ :
頭部を撃ち抜かれ、倒れていく者もいるが
それでも衰えない勢い───恐怖を微塵も感じない! まさに『ノミ』も同然ッ!
だがそれでも、あの男の前には歯が立つはずもないッ!
[メイン] ジョジョ : 手に持った鉄の棒を、まるでかの勇者の使った剣のように構えるッ!
[メイン]
ジョジョ :
メタルシルバーオーバードライブ
「銀色の波紋疾走!!」
[メイン]
ゾンビ :
疾走するッ!!! 銀の軌跡ッ!!!
ゾンビ達は次々と、あっけなくッ! まるで煮えたぎったアスファルトに撒かれた水のように蒸発していくッ!
[メイン] ゾンビ : 「ギャアアアアアアアアア───z___!!!!」
[メイン] ジョジョ : 「散滅すべし……」
[メイン]
エイハブ :
これが、波紋の戦士───
あの弾丸ではタダでは倒れない屈強なゾンビ共を……一瞬で塵へと還した……!
[メイン]
エイハブ :
「ジョジョ───流石だ
波打つようにこちらへと迫っていたゾンビを一瞬で、とはな」
[メイン] :
[メイン]
ザ・ワールド :
ド
ウ
ゥン
[メイン] アヌビス神 : 「───!!?」
[メイン] アヌビス神 : 「伏せろッ! テメーらッ!!!」
[メイン]
エイハブ :
「!?」
何かわからないが、アヌビス神には何か見えたらしい───
[メイン] ジョジョ : 「何ッ!?」
[メイン]
ザ・ワールド :
その時、"見えない"にもかかわらず
その拳の風圧は、二人の目にたしかに捉えられ。
[メイン]
ジョジョ :
先程からの違和感……
ぼくが知るはずのない、だがよく知っているこの感覚……!
そんな……この感覚は……
[メイン] ジョジョ : 「『ディオ』・・・・!?」
[メイン]
エイハブ :
「ッッ!!」
風圧を感知し───何とか躱す。
[メイン] エイハブ : 「ジョ ジョジョ───!!! 躱……」
[メイン]
ジョジョ :
「ぐッ!!!」
その振るわれた不可視の拳を左腕で受けるッ!
[メイン] ザ・ワールド : 「───……」
[メイン]
:
不可視の拳を受け止められた瞬間
アヌビス神にだけは見えていた、そのスタンドは消えていく。
[メイン]
ジョジョ :
「何か……何か『いる』ッ!」
「これは一体ッ……いや、それ以前に」
[メイン]
第三の少年 :
「───URYYYYYY…………」
少年はそのスタンドに呼応するように、否、まるでこの少年が操っていたかのように、遠くへと飛んでいった。
[メイン]
ジョジョ :
その時ジョジョに蘇る、
かつての『親友』と拳を交わした記憶ッ!
[メイン] ジョジョ : 「……今の拳は……ディオ……?」
[メイン]
エイハブ :
「ディオ───? まさか……あの『DIO』か?
財団で聞いたことがある……1987年……空条承太郎によって討たれた……」
[メイン] ジョジョ : 「何ッ!?」
[メイン]
ジョジョ :
ぼくの記憶と違う……
確かにディオはあの時……ぼくの腕の中に……
そして……船の爆発で……
[メイン] ジョジョ : 「ディオが……1987年に……?」
[メイン]
エイハブ :
「───『DIO』は、あんたの首から下を"持っていき"
100年間の眠りについていた、そして……俺とは違うが、いやむしろコイツが異端だが……」
妖刀を鞘に納め。
[メイン] エイハブ : 「スタンド、を持っていた」
[メイン] ジョジョ : 「……やっぱり、ディオは……」
[メイン]
ジョジョ :
ぼくは……ディオとの因縁に決着をつけることはできなかった。
それどころか、子孫にその後始末を任せてしまった……
[メイン]
ジョジョ :
子孫だけじゃなく、スピードワゴンの遺した者たちにも、大きく迷惑をかけただろう。
ぼくが……彼との『友情』に幕を閉じれなかったばかりに……
[メイン]
エイハブ :
「お前が今、受けた衝撃…………あれが『DIO』の物だとすれば
あの"少年"の思念……そこに介入しているのは、間違いなく死んだはずの『DIO』だ」
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン]
エイハブ :
「お前と、そして俺と同じように……過ぎ去った『過去』が
ゾンビのように……蘇ったのだろう。まるで……この世界自体が幻視(ファントム)を見ているように」
[メイン] ジョジョ : ……もしぼくが……許されるのならば……
[メイン] ジョジョ : ディオを受け止め切れなかったことが許されるのならば……
[メイン]
ジョジョ :
ぼくに今度こそ……ディオとの決着を付けさせてください……
彼との絡み合った運命を……今度こそ同じ場所で終わらせるために……
[メイン] ジョジョ : 「……スタンド」
[メイン]
エイハブ :
「───ジョジョ
そうだ。そして……スタンドは、"スタンド使いにしか見えない"」
[メイン]
エイハブ :
「このアヌビス神は、厳密には俺のスタンドではない
刀に宿ったスタンド……本体に依存しないスタンドだ
だから俺にも、囁き以外は聞こえないし、見えない」
[メイン] ジョジョ : 「……見えない力……」
[メイン] ジョジョ : 「ぼくたちは『見えないもの』と戦わないといけないのかッ!」
[メイン]
エイハブ :
「───いや、ジョジョ
俺達はもうすでに『見えないもの』と戦っている」
[メイン] エイハブ : 「───『時代』だ」
[メイン]
エイハブ :
「俺達の見た、そして生き抜いた『時代』からは変わってしまった『時代』
……だがその『時代』は、石仮面によって崩れかけている
時代は見えない生き物だが、確実に」
[メイン] ジョジョ : 「『時代』……」
[メイン]
エイハブ :
「スタンドも───その『時代』の生み出した生き物のようなものだ
俺達は常に見えない物と戦い続ける。いや俺達だけじゃあない、万人がそうだろう……
怖気づく事も、恐怖する事もないッ!」
[メイン] ジョジョ : 「そうだ……この『時代』に、あんなものが残っていてはいけないッ!」
[メイン]
エイハブ :
「そうだ───俺達は見えない物と戦う、そして見えない物を守り続ける
その為に、『石仮面』を破壊する……それが俺の任務であり、お前の……
人生を『マイナス』から『ゼロ』へと向かわせるッ!」
[メイン] ジョジョ : 「ああ……行こう……」
[メイン]
エイハブ :
「───ああ」
───蛇は『星』を見上げながら、再び歩を共にする。
[メイン] エイハブ :
[メイン] エイハブ :
[メイン]
エイハブ :
「───……」
失ったはずの、何かが ファントムペイン
いまだにあると感じる……その代表的な物が「幻肢痛」
[メイン]
エイハブ :
俺も、ジョジョも……
この世界の見せる幻視によって、「幻肢痛」に悶えている。
[メイン] エイハブ : …………
[メイン]
:
「メディック! 罠だ、人間爆弾か!」
「───ウオオオオオオオオッッッッ!!!」
「よせぇ───!」
[メイン]
エイハブ :
…………俺の脳裏に過ぎる、記憶。
だが何故か、その記憶は第三者が見たように僅かに遠く。
[メイン]
エイハブ :
スタンド
俺は、ジョジョの傍で、再び黙っていた。
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン]
ジョジョ :
ぼくもまた、何か奇妙な感覚を感じていた。
ディオの気配もあるのかもしれない。
[メイン]
ジョジョ :
だがそれ以上に……
『ぼく』が近くにもう一人いる。
[メイン] ジョジョ : そんな感覚が拭えない。
[メイン] ジョジョ : これは……スタンドなのか……?
[メイン]
エイハブ :
「───ジョジョ
おかしな事を訊くかもしれないが、お前は……何かを失ったことはあるか
…………俺"も"ある」
[メイン] ジョジョ : 「……ぼくは……」
[メイン] ジョジョ : 咄嗟に、過去を振り返って
[メイン] ジョジョ : 「……ある。だけど、それ以上に多くのものを貰ったよ」
[メイン]
エイハブ :
「───そうか
俺は……」
続けようとした、その時だった。
[メイン] マキマ :
[メイン] マキマ :
[メイン] マキマ : 「初めまして」
[メイン] ジョジョ : 突然話しかけられ、咄嗟に体勢を正して
[メイン] ジョジョ : 「あ、初めましてッ!」
[メイン]
エイハブ :
「───……」
声をかけられ、俺はそちらを見る。
[メイン] ジョジョ : 「……えっと、貴女は?」
[メイン] マキマ : 「すみません、ちょっといいですか?私は仮面と赤石を探しに来た公務員なんですが」
[メイン] マキマ : 「見つからないので私に協力してください。」
[メイン] マキマ : 「これは命令です」
[メイン]
エイハブ :
俺と同じ───SPW財団のエージェント、ではないか
"公務員"……国家をあげての捜査か、至極当然だが……?
[メイン] ジョジョ : ……!
[メイン] ジョジョ : 何かおかしい……
[メイン]
ジョジョ :
公的な人だし……
ただの変わったお願い事に思えるけど……
[メイン] ジョジョ : それ以上に、彼女の言葉からは不思議な『魔力』を感じるッ!
[メイン]
アヌビス神 :
!! なんだこの『女』
まるで深海を覗き見ているような……そんな───
[メイン] アヌビス神 : ───エイハブ!!
[メイン]
エイハブ :
「───……」
これは。
[メイン] マキマ : 「どうしましたか?」
[メイン]
エイハブ :
目を、合わせてしまった。
そして、聞いてしまった。
[メイン] エイハブ : 「───……わかった」
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン]
エイハブ :
───これは、俺の意思で吐いた"承諾"ではない。
『命令』によるもの……!
[メイン]
ジョジョ :
その『言葉』に違和感を覚えながらも……
……しかし、ここでその『何か』を口に出すのは……
[メイン] ジョジョ : 「……わかりました。目的は同じです」
[メイン]
エイハブ :
ジョジョは、この術にはかかっていないようだ。
彼は本心から承諾したのだろう。
だが───マズい……! 何かがマズい……
[メイン] マキマ : 「えぇ、私達の目的は同じです。私はマキマと言います」
[メイン] マキマ : 「よろしくお願いします」
[メイン]
エイハブ :
「俺は───エイハブ
コードネームは……ヴェノム・スネーク。よろしく頼む」
[メイン]
エイハブ :
零れるように、口からぽつぽつと、淡々と。
俺の意思に反して。
[メイン]
エイハブ :
「SPW財団の所属だ、そこでエージェントをしている
目的は赤石と石仮面の回収、あるいは破壊だ」
[メイン] マキマ : 「ふむ、そうでしたか。よろしくお願いします。スネーク。それで貴方は?」
[メイン] ジョジョ : 「……ジョナサン・ジョースター」
[メイン] ジョジョ : 「みんなからは『ジョジョ』って呼ばれているよ」
[メイン] マキマ : 「ではジョジョ、貴方もよろしくお願いします。」
[メイン]
エイハブ :
「…………」
睨みつける事すら、ままならない。
───たった一言でも、俺の、本心から"訊く"方法は……
[メイン] エイハブ :
[メイン]
エイハブ :
俺は、刀を引き抜き───
それを『右手』で握りしめた。
[メイン] エイハブ :
[メイン] エイハブ : 「おい───女」
[メイン] ジョジョ : 「!」
[メイン] ジョジョ : 隣の……エイハブの雰囲気が変わったッ!
[メイン]
エイハブ :
目を合わせないよう、目を閉じ───
耳も、なるべく澄ませないよう
[メイン]
エイハブ :
「単刀直入に訊く……アンタは回収した『石仮面』と
並びに『エイジャの赤石』をどう処理する?」
[メイン]
エイハブ :
「───”破壊”か?」
まるで、それだけしか選択肢を与えないように。
[メイン] マキマ : 「…………回収ですが」
[メイン]
エイハブ :
「……回収した、その"後"の話だ
お前が決める事じゃあないのか? 公務員らしいからな
だがそれにしたって、どう考えたって"破壊"が筋だろう」
[メイン] マキマ : 「それもそうですね。ですが…破壊するかはどうかは回収してから考えたほうがいいでしょう」
[メイン]
ジョジョ :
エイハブは……いや、エイハブに憑いているそれは……
確実に、何か確信を持ってこの女性を疑っているッ!
[メイン]
エイハブ :
「そうか、ならば……『コイツ』にかけた
そして……このジョジョとかいう坊主にかけようとした
『命令』とやらを取り消してもらおうか」
[メイン] アヌビス神 : 「───NOとは言わせん」
[メイン] マキマ : 「いいでしょう。取り消しましょう」
[メイン]
アヌビス神 :
…………"同じ"
他者を"支配"に置くタイプ、か……! やはり……!
だがスタンドとは違うッ……! なんだ、この何度かき分けても
眼の淵から雪崩れ込んでくるような"闇"は……!
[メイン] エイハブ : 「……その答えを待っていた」
[メイン] マキマ : 「ですが…貴方達は私に従うしかないのです。」
[メイン] エイハブ : 「…………ほお」
[メイン] マキマ : 「この国を、より良くするためにも」
[メイン]
エイハブ :
「───国に尽くす、か」
刀が、義手の方へと戻ると、その目はまた静かに、そして重い物となり。
[メイン] アヌビス神 : ……これで一度きりだぞ、エイハブ……!
[メイン]
ジョジョ :
……やはり、彼女の中には何か深い……
闇……いや、底知れないものがある……!
[メイン]
エイハブ :
「できれば……この刀をこういった状況で振るいたくもない
それに……ジョジョも、黙ってはいないだろう
国をより良くする為、そうアンタが思うのは勝手だが」
[メイン]
エイハブ :
「俺達の目的は"石仮面"の破壊……
そこは曲げない……そして俺達の『意思』で動く」
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン] マキマ : 「ふむ。」
[メイン] マキマ : 「では私も同行しましょう」
[メイン] マキマ : 「この目で、破壊される所を見るためにも。」
[メイン]
エイハブ :
「…………そうか
俺も、早計だった。アンタが考えを改めてくれた事、感謝する」
額に汗をにじませながら、刀を納める。鯉口を寛がせる事も、今はしない。
[メイン] マキマ : 「えぇ。今度こそ、よろしくお願いします。ジョジョ。スネーク。」
[メイン] マキマ : 右手を差し出す。
[メイン]
エイハブ :
───……
俺は、ジョジョがその手を取る前に、一歩前へ踏み出し。
[メイン] エイハブ : 左手───『義手』で握手をする。
[メイン] ジョジョ : ……
[メイン]
マキマ :
「………まぁいいでしょう」
不恰好ではあるが、握手が出来ましたから。
[メイン] ジョジョ : 「……時間は限られています。行きましょう」
[メイン] マキマ : 「えぇ、行きましょう。」
[メイン]
エイハブ :
「ああ、そうだな───」
不格好になってでも、あの手を───どうしても触りたくなかった。
握らなかった方の、右手に汗が滲んでいた。
[メイン] エイハブ :
[メイン] エイハブ :
[メイン]
エイハブ :
「───……石仮面も、スーパーエイジャも全く場所に見当がつかないな
星の正確かつ詳細な落下地点は……SPW財団もまだ突き止めていないらしい」
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン] エイハブ : 「どうした───ジョジョ」
[メイン]
ジョジョ :
さっきの感覚……
何処かで何かが弾けたような……
[メイン] マキマ : 「どうしたのかな」
[メイン] ジョジョ : 「……いや、なんでもない」
[メイン]
ジョジョ :
もしかして……
考えすぎだろうか……
[メイン]
エイハブ :
「そうか───とにかく
迅速に石仮面と赤石の回収……前者は『破壊』しなければ───」
『破壊』 そう、呟いたその時だった。
[メイン] マキマ : 「んー。気になるなぁ、遠慮せずに言って欲しいよ」
[メイン] : 「ん〜?気になる言葉が聞こえたねェ〜」
[メイン] マキマ : 「おや。」
[メイン] 黄猿 : 現れたのは、黄色の服を纏う男
[メイン] ジョジョ : 「!」
[メイン]
エイハブ :
「───!!!」
咄嗟に、銃口を向ける。
今、この瞬間にやっと気配を感知した。
[メイン] ジョジョ : 「あ、あなたはッ!?」
[メイン] マキマ : 指鉄砲にして。
[メイン]
エイハブ :
まるで、時間を止めたかのように
まるで、さっきまでそこにいたと言わんばかりに、男はそこにいた。
[メイン]
黄猿 :
「わっしは海軍大将黄猿って言うもんだよォ〜」
3人を見渡して
[メイン] 黄猿 : 「御三方、ちょっとお尋ねしたいんだけどォ〜」
[メイン] マキマ : 「何かな?」
[メイン]
エイハブ :
……!! 海軍"大将"…………
一人はマグマ、一人は氷……そして一人は……
[メイン] ジョジョ : 「なんでしょう?」
[メイン] エイハブ : 「───……」
[メイン] 黄猿 : 「『石仮面』ってのはどこにあるか知らないかなァ?」
[メイン]
エイハブ :
「…………それは俺達も、探している途中だ
見つけ次第『破壊』するが……協力してくれるか?」
[メイン]
黄猿 :
「ちょうどこの宝石が嵌まるくらいの穴が空いてるらしいんだけどねェ〜」
エイジャの赤石を見せながら
[メイン] エイハブ : 「……何……」
[メイン] アヌビス神 : ───エイハブ! あれは……『スーパーエイジャ』じゃあないかッ!!!
[メイン] 黄猿 : 「『破壊』ねェ〜...あんたはSPW財団の人だろゥ?資料で見たよォ」
[メイン] マキマ : 「ふむ。」
[メイン] ジョジョ : あ……アレが『エイジャの赤石』ッ!?
[メイン]
エイハブ :
「スーパーエイジャ……すでに海軍が回収……!!!」
なんだ、この……剽軽な態度の中にちらつかせる……妙な『殺気』は
[メイン] 黄猿 : 「そっちの人は公安の人だなァ〜...資料でも謎だらけだった...」
[メイン] マキマ : 「……………」
[メイン] 黄猿 : 「あと1人は知らないが...まあいいや」
[メイン] 黄猿 : 「公安とSPW財団にはすぐに通達がくるよォ」
[メイン] エイハブ : 「───どんな通達が、だ」
[メイン] 黄猿 : 「この件は海軍が引き継ぐ、即刻君達は手を引きなさいって通達がねェ〜」
[メイン] マキマ : 「そうでしたか。」
[メイン]
エイハブ :
……海軍……その裏……"世界政府"だな……
天竜人によって樹立と言っても過言ではない。
[メイン] エイハブ : 「…………そうか。」
[メイン]
ジョジョ :
……
この件は引き継ぐ……
果たして信用できるのかッ……!?
[メイン] 黄猿 : 「なら、君達に戦う理由はないだろう?世界政府が石仮面と赤石は管理する」
[メイン]
エイハブ :
「そうだな
俺は───SPW財団のエージェントだが…………」
[メイン] 黄猿 : 「帰るといいよォ〜。今なら見逃すさァ〜」
[メイン] エイハブ : 「俺はエージェントである前に、自分の意思で戦っている」
[メイン] エイハブ : きっぱりと、そして目は逸らすことなく。
[メイン] マキマ : 「んー。ちょっとそれは。見逃せないかな」
[メイン] エイハブ : 「……この男、ジョジョの為にも」
[メイン] エイハブ : 「石仮面は、俺達の手で"破壊"する」
[メイン] エイハブ : 「アンタも協力するなら、同行してくれ」
[メイン] エイハブ : 「───でなければ、どうなる?」
[メイン] ジョジョ : 「……そうだ。あの仮面は、破壊しなければならないッ……!」
[メイン] マキマ : 「そうだね。破壊しないと」
[メイン] 黄猿 : 「断るんだねェ?どちらも、そちらの紳士も」
[メイン]
黄猿 :
「なら、」
体が光を纏う
[メイン]
エイハブ :
「───ああ
悪い事ではないはずだがな……!!!」
[メイン] マキマ : 「…ばん」
[メイン]
エイハブ :
やはり───『光』……
ピカピカの実の能力者。
[メイン] エイハブ : 「!!」
[メイン] 黄猿 : 「世界政府の名において、"正義"を執行するよォ〜〜!...っ...!」
[メイン] マキマ : 「ばん。ばん。」
[メイン] ジョジョ : 「来るッ!」
[メイン] 黄猿 : 不可思議!黄猿の体に大小様々な穴が開く!
[メイン]
エイハブ :
指鉄砲───の筈が、その指先から放たれるのは
着弾までの『過程』がわからない、破壊。破壊。破壊。
だが……!
[メイン] ジョジョ : 「何ッ!?身体が……」
[メイン] エイハブ : 「───…………すでに『光』になっているな」
[メイン] 黄猿 : しかし、男は倒れず...!
[メイン] マキマ : 「んー。効いてないね」
[メイン]
黄猿 :
「おお〜〜...いきなりびっくりしたねェ〜」
穴が塞がる。無傷!
[メイン] エイハブ : これが、ロギア系……"スタンド"とは違う……!
[メイン]
黄猿 :
「今度はこっちだよォ〜」
足を3人に向ける
[メイン]
ジョジョ :
身体が、光にッ!?
実体がないというのかッ!?
[メイン]
エイハブ :
だが……更に恐ろしい事があるとするなら
スタンドとは別の能力を有している為、スタンドを持っていても
「スタンドは一人につき一体」というそのルールすらすり抜けられる事。
[メイン] エイハブ : 「来るぞッ……!!!」
[メイン] マキマ : すかさず前に出る
[メイン]
黄猿 :
「吹き飛びなさァ〜〜い!」
足からレーザーを射出!
[メイン] マキマ : 身を盾にし、他の2人を守る。これが正しい選択かな。
[メイン] マキマ : 「………」
[メイン] 黄猿 : 「まずは一人目...」
[メイン]
エイハブ :
「───……!!!」
スローモーションのようにすべての動きが鈍くなる
だが、敵は光……そこに彼女が。
[メイン] ジョジョ : 「なッ……!!」
[メイン] マキ/マ : 上下真っ二つになった身体。
[メイン] マキ/マ : 束の間…再生を始める。
[メイン] マキマ : 「うん。正しかったね。」
[メイン]
黄猿 :
着弾、確実に始末した手応え。
だが...
[メイン] アヌビス神 : やはり、この『女』……只者じゃあなかったッ!!!
[メイン]
ジョジョ :
バカなッ!!
彼女もまた人にない力を持っているのかッ!?
[メイン] 黄猿 : 「おっ〜〜〜とこれはァ...」
[メイン] 黄猿 : 「君も化け物じみてるねェ〜」
[メイン]
エイハブ :
「行くぞ───散らばるんだ
纏めて動く事はどうやら……心中行為だ」
[メイン] マキマ : 「お互い様じゃないかな?」
[メイン]
黄猿 :
「細切れにしたらどうかなァ〜?」
光の剣を生成する
[メイン] 黄猿 : 「『天叢雲剣』」
[メイン]
エイハブ :
───光が形になっていく。
こんな芸当すらできるのか……"悪魔の実"……いや海軍大将は。
[メイン] マキマ : 「……………」
[メイン] マ/キ/マ : 物言わずバラバラになる。
[メイン] 黄猿 : 光の速度でマキマの眼前に移動!そして剣で切り刻む!
[メイン] マキ/マ : 瞬時に、
[メイン] マキ/マ : 瞬時に再生を果たす。
[メイン] マキマ : 「うん。」
[メイン]
アヌビス神 :
───エイハブ。あの女の再生能力については何がなんだかわからねェー
だが……この「アヌビス神」……あの男の攻撃の性質を……『覚えた』ぞ
[メイン] エイハブ : 「……相手は光だがな」
[メイン]
黄猿 :
「ロギア系でもないのに...やっぱり化け物だ」
舌を巻く
[メイン] 黄猿 : 「後の2人はどうだい?かかってくるかァ?」
[メイン]
エイハブ :
「───いや
前線は"彼女"に任せよう……」
銃ではなく、スタングレネードを構える。
[メイン]
エイハブ :
光とはいえ、視覚はあるはずだ。
[メイン] エイハブ : そして……耳をしばらく潰せるなら、なおさら確実。
[メイン] マキマ : 「さて……千年使用。」
[メイン] 黄猿 : 「...!おお〜これは...!!」
[メイン] マキマ : 大きな槍が現れ、黄猿へと降り注ぐ。
[メイン] エイハブ : 「…………血の槍……!!」
[メイン] 黄猿 : マキマへの対応、そしてスタングレネードを構えるエイハブに気を取られ...
[メイン] 黄猿 : 命中!血の槍が身体を貫く...
[メイン] マキマ : 「おや。当たりましたか」
[メイン] 黄猿 : が
[メイン]
エイハブ :
スタングレネードを、ピンを引き抜き───男に投擲すれば
ジョジョに向かって、目と耳を塞ぐよう自分がそうしてみせる。
[メイン]
黄猿 :
「何度やっても無駄だよォ〜。」
音と光の衝撃の中、声が響く
[メイン]
黄猿 :
「わっしはロギア、自然系」
「覇気か、それとも闇の悪魔の実か」
[メイン] 黄猿 : 「それじゃなけりゃぁ、ダメージはない。」
[メイン] 黄猿 : 「無敵ってワケじゃないさァ。攻略してみるといいよォ〜」
[メイン] マキマ : 「闇の悪魔ですか。彼は使いたくないんですが」
[メイン]
エイハブ :
───目か、耳すらも潰れてないのか
ロギア、しかもそれを使いこなしている人間を相手にするのは
"初めて"だが……!
[メイン]
エイハブ :
「───だが」
仮に、仮にだが。
[メイン]
エイハブ :
"あれ"だけは、『光』にはならないはずだ。
いや、正確にはヤツ自身が"光"となって移動、防御をしていない間は
"あれ"だけは『実体』があるはず。
[メイン] エイハブ : 「───二人とも、俺は時間を止める事も早める事も元に戻すこともできないが」
[メイン] エイハブ : 「時間を”稼ぐ”事はできる」
[メイン] エイハブ : 「───時間を稼いで……隙を窺う」
[メイン]
黄猿 :
「...何かやる気だねェ〜」
エイハブに注意を向ける
[メイン]
エイハブ :
「その間に……良いな」
悟られてはならない、だから肝心な部分は口にはしない。
[メイン] エイハブ : 「───来るかッ!!!」
[メイン]
黄猿 :
「何かやる前に、これを食らってもらうよォ〜」
エイハブの正体に達、背後に光球を配置する
[メイン] エイハブ : 左腕を構えようと───した途端。
[メイン] 黄猿 : 影が伸びる、不気味なほどに、
[メイン] エイハブ : 「ぬ、ぐぅっ……!!?」
[メイン] アヌビス神 : マズい……! これは『セト神』ッ!!?
[メイン] セト神 : そして影には眼がついて...
[メイン]
アヌビス神 :
触れるな───エイハブ……!!!
そいつに触れれば……!!!
[メイン] 黄猿 : 「『スタンド』だよォ〜?SPW財団なら知ってるよねェ〜」
[メイン] マキマ : 「ふむ。」
[メイン]
エイハブ :
「───ウオオオオオオオオオッッッッ!!!!」
影に触れる。
その時間、2秒から3秒。
[メイン] エイハブ : …………。
[メイン] エイハブ : 何が、起こった?
[メイン]
エイハブ :
───間違いない、俺の身体には何かが起こり
そしてその『異変』は第三者から見れば、明確だろう。
[メイン]
エイハブ :
だが、ダメージは無い。
ならば───……
[メイン] 黄猿 : 「...ん〜?なんだか...」
[メイン] マキマ : 「随分と」
[メイン]
エイハブ :
「それだけか!」
咄嗟に走り出し、アヌビス神を引き抜く。
[メイン] マキマ : 「若返りましたね」
[メイン]
アヌビス神 :
エイハブ!? ───お前は……!?
全く、違う。
いくら若返ったにしても
[メイン] アヌビス神 : これは、おかしいだろ……!!
[メイン]
黄猿 :
「全く、別人みたいだねェ〜!」
光の剣を構える!
[メイン] エイハブ : ───アヌビス。頼んだ。
[メイン]
アヌビス神 :
───ふんっ。
任されたぞ。
[メイン]
エイハブ :
妖刀を振るい、"光"の剣と鍔ぜり合う。
本来───ありえるはずもないが、アヌビスの本来の能力か、あるいは精神力による物か。
[メイン]
マキマ :
「では……ぱん、ぱん、ぱん」
横に回り込み、放つ。
[メイン] 黄猿 : 「......!なんで、覇気も無しに打ち合える!?」
[メイン]
エイハブ :
「───俺は」
「絶~~~~~~~~~~~~~~~~~…………」
[メイン] エイハブ : 「対に負けんッッ!!! それだけだッ!!!」
[メイン]
黄猿 :
「...っ!これはっ...!」
身体に穴が開く!体制が崩れる!
[メイン] 黄猿 : 妖刀が光体を切り裂き、その懐から...
[メイン] 黄猿 : 赤石が、地面に落ちる!
[メイン]
黄猿 :
「...まずいねェ〜これは...」
たたらを踏み、二者の中心で切り裂かれた腹を押さえる
[メイン]
エイハブ :
瞬時に、赤石を
その手に握りしめ───妖刀の輝きが……『スーパーエイジャ』へと吸い込まれていくと
その光が"スタングレネード"とは比べ物にならない、閃光を放ち。
[メイン]
アヌビス神 :
───エイハブ。
最後は、お前自身の手で───俺だと……"殺"ってしまうかもしれないからなァ~~~!
[メイン] エイハブ :
[メイン] エイハブ : 「───感謝するッ!!!」
[メイン] エイハブ :
[メイン] 黄猿 : 「...光...この気迫はァ〜...」
[メイン]
エイハブ :
そのまま───アヌビス神が
虚空に、一閃を描き。
[メイン]
エイハブ :
光が
飛び散る───……
[メイン] 黄猿 : .......追いつかない
[メイン] 黄猿 : 光そのものである黄猿が、
[メイン] 黄猿 : 海軍大将、黄猿の反応速度が、
[メイン] 黄猿 : ただの剣の一振り、それに追いつかない...!
[メイン] 黄猿 : 光が、自身の影すら消しとばしていく
[メイン] 黄猿 : そのまま、分断された体は地面に倒れ...
[メイン] 黄猿 : 今度こそ、光に戻ることはない...!
[メイン] アヌビス神 : ───…………
[メイン] アヌビス神 : …………
[メイン] アヌビス神 : ……
[メイン] アヌビス神 : 「おい 黄猿」
[メイン] アヌビス神 : 「……本当は死んでねえんだろう」
[メイン] 黄猿 : 「......」
[メイン] マキマ : 「…………」
[メイン] エイハブ : 「……アンタは"海軍大将"だ」
[メイン] 黄猿 : 「ちょっとォ〜。これ以上老体に鞭打つきかァ〜?」
[メイン]
エイハブ :
「……民草の為に、死ぬことはない
命は"無駄"にしない…… アンタも"正義"の為に戦ったんだ
"どっちつかずの正義"を全うしたアンタを、俺は殺せない。
だから……アンタは"破壊"しない───」
スーパーエイジャを握りしめ
自分の中の"鬼"を───抑えた。
[メイン] 黄猿 : 「......ありがとうよォ〜。一兵士」
[メイン] 黄猿 : 黄猿は、重ねた
[メイン] 黄猿 : 頂上決戦で、大将赤犬に対し
[メイン] 黄猿 : 死をも恐れず、戦いを止めろと叫んだ、若き海兵を
[メイン] 黄猿 : 光の粒子が稼働を再開し、体を構成する
[メイン]
エイハブ :
───そうだ、俺は一兵士。
俺は……もはや"ビッグボス"でもない
全てを終えたはずの……"老兵"だ。
1984年は、もう終わったんだ。俺は……1995年に───。
[メイン] 黄猿 : 「わっしの負けだ。そして、アンタらの勝ち」
[メイン] 黄猿 : その場に座り込む
[メイン] マキマ : 「さて……後は石仮面ですね」
[メイン] 黄猿 : 「上にはなんとか言っとくさァ〜。大将の言葉なら、それなりに権力はある」
[メイン] 黄猿 : 「なんで...あんたらが、破壊しろ」
[メイン]
エイハブ :
「───」
俺は、黄猿を いや"海軍大将"に向き合い。
[メイン] エイハブ : 「……感謝します……!」
[メイン] 黄猿 : 「...エイハブって言ったかな...あんた...」
[メイン] エイハブ : 「……ああ、それが、俺の呼び名だ」
[メイン] 黄猿 : 「自分が老兵って顔をしてるから言うが...」
[メイン] 黄猿 : 「退役なんて、もったいない。お前が時代を作るんだよォ〜」
[メイン] 黄猿 : 「わっしを倒したお墨付きだ。...頑張るんだよォ〜」
[メイン]
エイハブ :
「───本来、すでにあんたより先に退役してたはずだが……
きっと、俺は……ジョナサン・ジョースターと共に……過ぎ去った過去を
清算しに来た。作られていく時代が壊す……そんな過去を」
[メイン] エイハブ : 「だから……今の俺は」
[メイン]
エイハブ :
「一人の軍人として、使命を、全うします」
"海軍大将"に頭を下げ、俺は───足並みを揃え、『石仮面』を探しに向かう。
[メイン] 黄猿 : 「...新しい時代の足音だねェ〜。サカズキ...」
[メイン] 黄猿 : 「マキマ...嬢さんも、行くといいよォ〜。」
[メイン] 黄猿 : 「あんたには...わっしのお墨付きなんて必要ねェか」
[メイン] マキマ : 「んー、そうだね。じゃあ、行こうかな。」
[メイン] 黄猿 : 「まぁ...人間の味方をしてくれることを祈るよォ〜」
[メイン] マキマ : 「私はいつだって人間の味方だよ。」
[メイン] 黄猿 : 「...嘘つきィ〜...」
[メイン]
マキマ :
「…………………」
その場を立ち去る。
[メイン] 黄猿 : 2人の後ろ姿を見送り、空を仰ぎ見る
[メイン]
黄猿 :
既にDISCは無い。
あの一閃と同時に破壊されたのだ。
[メイン] 黄猿 : 余分な何かが無くなったような、初心を見返したような、晴々とした気分だった
[メイン] 黄猿 : 「始まるよォ〜..."新しい時代"が」
[メイン]
:
[メイン]
:
[メイン]
ジョジョ :
[メイン]
ジョジョ :
[メイン]
ジョジョ :
エイハブに連れられて、ぼくたちはSPW財団の所有する施設の一つにやってきた。
あのスピードワゴンが、一代でここまでの組織を立ち上げたと聞いて……ぼくは改めて、彼と友人でいれた事を誇りに思った。
[メイン] ジョジョ : ぼくが元いた時代の建物とは大きく違う造りと見た目の施設に驚きを感じながらも、ぼくは客人用に用意されている部屋にお邪魔した。
[メイン] ジョジョ : 「お邪魔します」
[メイン] 神原駿河 : 「あっどうぞ!」
[メイン] 七七 : ぴく、と神原の膝の上で顔を上げる。
[メイン] マキマ : 「どうも。」
[メイン] 七七 : 「……こんにちは。」
[メイン] マキマ : 「うん。」
[メイン] 神原駿河 : 「……貴方が、ジョースター卿か」
[メイン] 七七 : 「?」
[メイン] ジョジョ : 「きみが神原駿河さんだね?」
[メイン] マキマ : 「死体が喋っている」
[メイン] 七七 : 「……………………」
[メイン] マキマ : 「…けど、どう言うことなのかな」
[メイン] 七七 : 指をすい……と持ち上げ、無表情に臨戦態勢を。
[メイン] ジョジョ : 「ッ!?」
[メイン] 神原駿河 : 「七七ッ!」
[メイン] マキマ : 指鉄砲にし、構える。
[メイン] ジョジョ : この二人……この状況で唐突に雰囲気が変わったッ……!
[メイン] 七七 : 「…………」
[メイン] 神原駿河 : 「……両者、共に落ち着いてくれ」
[メイン] 七七 : 「…………ごめん、するが。」
[メイン] 七七 : しゅんと肩を落とし、手を下ろす。
[メイン]
神原駿河 :
「私は、初対面の人にも、大事な人にも傷ついてほしくはない」
「ありがとう、七七」
[メイン] マキマ : 「うん、そうだね。私も悪かったね」
[メイン] マキマ : 「今は…事情もある事だし、見逃すよ」
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン] 七七 : 「……。そっちのおねえさんも、ごめん。」
[メイン] 七七 : ぺこりと頭を下げ。
[メイン]
神原駿河 :
「そちらの方も、貴女なりの冗談だったのだろう」
「だが、私の友人は繊細なのだ、申し訳ない」
[メイン] 神原駿河 : 同じく頭を下げる
[メイン] ジョジョ : 「ありがとう、仲裁してくれて……」
[メイン] マキマ : 「それは悪い事をしたね。マキマ。私の名前だよ」
[メイン] 七七 : 「……七七だ。」
[メイン] 神原駿河 : 気にせず、とジョナサンに礼をして
[メイン]
七七 :
「まきま、まきま」
記憶するように唱えて。
[メイン] マキマ : 「なにかな。」
[メイン] 神原駿河 : 「神原駿河だ、得意技はBダッシュだ」
[メイン] 神原駿河 : 「七七は、誰かの名前を覚えるときにメモをする癖があるんだ」
[メイン] 七七 : こくん。
[メイン]
マキマ :
「そうなんだね。ふむ…偉いね」
七七の頭を撫でようとする
[メイン]
神原駿河 :
「ああ、七七。こっちの人の名前も書いておいてくれ」
ジョナサンを指すと、とメモを取り出し手本を書く
[メイン] ジョジョ : 「ぼくはジョナサン・ジョースター、あだ名は縮めてジョジョだよ」
[メイン] 七七 : ぱちぱちと瞬きをしてしばらくそれを見つめたのち、素直に頭を差し出す。
[メイン] 七七 : 「じょじょ」
[メイン] マキマ : 撫でる。
[メイン] 七七 : 「ん。」
[メイン] 七七 : 心地良さそうに肩を震わせる。
[メイン]
七七 :
「……それで、何のご用だっけ。」
撫でられる姿勢のまま、ジョナサンに向き直って
[メイン] 神原駿河 : 「……ああ、それはこちらから頼んだ形になる」
[メイン] 神原駿河 : 「先程、財団の方からジョースター家に纏わる因縁を聞かせていただいた」
[メイン] 神原駿河 : 「……そして、その始祖がいると聞き。どうにも話がしてみたくなってな」
[メイン]
七七 :
「始祖」
ジョナサンをじっと見つめ。
[メイン] 七七 : 「じょじょは、昔の人?」
[メイン] 神原駿河 : 「……そうらしい、伝言で、あまり信じてはいなかったのだが」
[メイン] 神原駿河 : …こう見ると、どうにも実感が湧く
[メイン] 神原駿河 : 衣装だけでなく、佇まいが今を生きてきた人間とは思えない
[メイン] ジョジョ : 「……ああ」
[メイン] 神原駿河 : 「『石仮面』それと初めて戦った、ジョースター家の長」
[メイン] 神原駿河 : 「そんな貴方に、こんな私は質問があって来たのだ」
[メイン] ジョジョ : 「信じられないかもしれないが……ぼくは1889年から来た。ぼくも今でも、ここが百年以上あとの世界なんて信じられてはいない」
[メイン] ジョジョ : 「……ぼくに、質問?」
[メイン] 神原駿河 : 「はい」
[メイン] 神原駿河 : 「私は、“究極生命体”と呼ばれる存在に、少しの興味があるのだ」
[メイン] ジョジョ : 「“究極生命体”……?」
[メイン] 七七 : 足をぷらぷらと揺らしながら耳を傾ける。
[メイン] 神原駿河 : 「……赤い石」
[メイン]
七七 :
「赤い石!」
呼応するように。
[メイン] 神原駿河 : 「エイジャの赤石を使用した石仮面は、『吸血鬼』ではなく、もっと先へと進んだ生き物を作るのだ」七七を落ち着かせる
[メイン] 七七 : 「ん……」
[メイン] 神原駿河 : 「……それが“究極生命体”」
[メイン] ジョジョ : 「石仮面に……吸血鬼のその先があったのかッ!」
[メイン] 神原駿河 : 「……はい」
[メイン] 神原駿河 : 「そして、その生き物は……『波紋』を浴びても死なず」
[メイン] 神原駿河 : 「『太陽光』の中でも適合して生きていける」
[メイン] 神原駿河 : 「……言ってしまえば」
[メイン]
神原駿河 :
「我々と同じ、生物だというのだ」
「あくまで、究極系であるというだけの」
[メイン] マキマ : 「ふむ…」
[メイン] ジョジョ : 「『太陽』の下で、生きていける……」
[メイン] 神原駿河 : 「そうだ」
[メイン]
神原駿河 :
「吸血鬼のような闇の者ではない」
「やろうと思えば、ただの人間としても生きていけるだろう」
[メイン] 七七 : 「……吸血鬼が人間をしちゃ、だめなの?」
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン]
ジョジョ :
ただの人間としても生きてゆける……
究極の力を持ちながら、光の中で……
[メイン] 神原駿河 : 「……いいや、まさか」
[メイン]
ジョジョ :
しかし……
それは……
[メイン] 神原駿河 : 「吸血鬼とて、人を喰わなければ問題はない」
[メイン] 神原駿河 : 「…日光浴ができないのは、障害とも言えるが」
[メイン] マキマ : 「私としては、人間の脅威にいずれ成り得る存在を見過ごすわけには行きませんね」
[メイン]
七七 :
「…………」
神原の言葉を聞いて、半分人ならざる存在として少し安心したように。
[メイン] ジョジョ : 「……究極の生命体はきっと……それが能力的には出来たとしても、それは出来ないんだろう」
[メイン] 神原駿河 : 「……何故、でしょうか?」
[メイン] ジョジョ : 「『弱さ』のないものは……ある意味でとても脆い。ぼくはそう思うんだ」
[メイン] 神原駿河 : 「……つまり、それは」
[メイン] ジョジョ : 「ひとは弱いからこそ寄り添える。でも、もし何一つ弱みがない人がいたとしたら……」
[メイン] 神原駿河 : 「……『他者は必要無くなる』」
[メイン] マキマ : 「…………………」
[メイン] 神原駿河 : 頂点は、常に独り
[メイン] ジョジョ : 「それはとても寂しい事だと思う……」
[メイン] ジョジョ : 「だから、究極生命体というのはその寂しさを感じない……いや、感じなくなってしまった」
[メイン] 神原駿河 : 「……そう、ですね」
[メイン] ジョジョ : 「……ある意味、呪われた存在なんだと思う」
[メイン] 神原駿河 : 左腕を寂しそうに見て、頷く
[メイン] 七七 : 「……じょじょ、おともだちみたいに言うんだね。その生き物のこと」
[メイン] ジョジョ : 「……おともだちか」
[メイン] ジョジョ : 「……『それ』に近付こうとした人を、知っているから……無意識に、重ねてしまっているのかもしれないね……」
[メイン] 七七 : 「…………」
[メイン] 神原駿河 : …DIO、ザ・ワールドの所有者か
[メイン] ジョジョ : 「……石仮面は、呪いだ」
[メイン] ジョジョ : 「不完全に使えば、闇の眷属に姿を変えてしまう」
[メイン] ジョジョ : 「完全に使ったとしても……孤独が待っている」
[メイン] 神原駿河 : 「…絶対に、良い物にはできない、と」
[メイン] 七七 : 「……」
[メイン] 七七 : 「……七七は、元にもどれないの?」
[メイン] ジョジョ : 「元に……」
[メイン] 神原駿河 : 「……それは」
[メイン]
神原駿河 :
「七七は、キョンシーと呼ばれる存在だ」
「元に戻る……自分を蘇生するため、この街に来た」
[メイン] 七七 : こくり。
[メイン] マキマ : 「…ふむ。」
[メイン] 神原駿河 : 「……」
[メイン] 神原駿河 : 「私は、究極生命体の話を聞いた時、その力で七七を…」
[メイン] 神原駿河 : 「それだけでなく、私の大切な人たちの大きな助けになれると思った」
[メイン]
神原駿河 :
「……だが、独りしかなれないのなら」
「呪いでしかないのなら、意味もないか」
[メイン]
七七 :
「……」
俯く。
[メイン] 神原駿河 : 「すまない、ジョースター卿、貴方のお陰で考えを改められた」
[メイン] ジョジョ : 「御礼を言われるようなことじゃないさ。ぼくの主観だからね」
[メイン] ジョジョ : 「……だけど、大昔に死んだはずのぼくが、今ここにいることに理由を付けるとしたら」
[メイン] ジョジョ : 「その呪いを断ち切ることに、あるんだと思う」
[メイン] 神原駿河 : 「……なるほど」
[メイン]
神原駿河 :
「今を生きる人間が、過去に去った先人に助けられてばかり…」
「では今を生きる甲斐がない」
[メイン] 神原駿河 : 「是非とも、協力させてもらいたい」
[メイン] ジョジョ : 「……ありがとう」
[メイン] 七七 : 「…………」
[メイン] 七七 : 「……いいの? するが」
[メイン] 神原駿河 : 「七七?」
[メイン] 七七 : 「……するがも、なにかをどうにかするために来たんでしょ?」
[メイン] 神原駿河 : 「……ああ」
[メイン] 七七 : 「……七七は、わからない。もし、その目的がだめになったなら」
[メイン] 七七 : 「どうすればいいのか。」
[メイン] 七七 : 「……命令がないと、わからない。」
[メイン] 神原駿河 : 「……ふむ」
[メイン] 神原駿河 : 「七七、だったら……」
[メイン] 七七 : 「……?」
[メイン]
神原駿河 :
「私や、みんなが。君に手を差し伸べる」
「わからないなら導くし、わかって欲しい時は頭を捻る」
[メイン] 神原駿河 : 「“壁”の時と一緒だ」
[メイン] 七七 : 「……壁」
[メイン] 七七 : 「……壁。七七、覚えてる。」
[メイン] 神原駿河 : 「人間は助けあえる存在だ」
[メイン] 神原駿河 : 「…なら、まあ」
[メイン] 神原駿河 : 「七七とだって、助け合えない理屈はないだろう?」
[メイン] ジョジョ : 「ふふっ」
[メイン] 七七 : ……こくん。
[メイン]
ジョジョ :
「……そうだね。吸血鬼や究極生命体が……人でないものが、人と助け合えない存在なら……」
「逆に、助け合えるということは、人間だってことさ」
[メイン] 七七 : 「……」
[メイン] 七七 : 「……なら、七七も……お手伝いする。」
[メイン] 神原駿河 : 「……!」
[メイン] 七七 : 「……七七も、人間でいたいから。……ありがと、するが」
[メイン] 神原駿河 : 「……いいや、こちらこそだ。七七」
[メイン] 神原駿河 : 「助け合えばいい、そんな事実を再確認できたからな」
[メイン] 七七 : 「……うん。」
[メイン]
七七 :
「……まきまは?」
くるりと首だけ動かして。
[メイン] マキマ : 「…人間である内には、手は出せなさそうですね。」
[メイン] マキマ : 「私も『人間』の味方ですから。手伝いします」
[メイン]
七七 :
「……。」
少し嬉しそうに
[メイン] 神原駿河 : 「‥…うむ、目標の再確認ができた」
[メイン]
神原駿河 :
「今日はありがとう、ジョースター卿」
「私は、貴方に会えて良かった」
[メイン] ジョジョ : 「こちらこそ……」
[メイン] 神原駿河 : 右手を差し出して握手を申し込む
[メイン] ジョジョ : ガッシリとそれを握り返して
[メイン] ジョジョ : 「行こうッ!……その呪いをこの世から消す為にッ!」
[メイン] 神原駿河 : 「ああ!」
[メイン] マキマ :
[メイン] マキマ : 「ふむ。通信が入りましたね」
[メイン] 七七 : 「?」
[メイン] マキマ : 「スネークがDIOとやらの関係者と交戦中の様ですが」
[メイン] ジョジョ : 「ディオ……!?」
[メイン] マキマ : 「私は向かいますが…どうしますか」
[メイン]
神原駿河 :
「……少し、セナ達が心配だ」
「襲撃者が一人とは限らない」
[メイン] 神原駿河 : 「二手に別れよう」
[メイン]
:
『この……!!!』
『DIOがァアアッッ~~~~~~~!!!!!』
[メイン] 七七 : 「……。七七、ディオって人、覚えてる。力になる」
[メイン] ジョジョ : 「……ああ。ディオ……」
[メイン] 神原駿河 : 「……分かった」
[メイン] マキマ : 「じゃあ七七ちゃん、行こうか」
[メイン]
ジョジョ :
……彼の遺したものは、あと幾つあるのだろう……
その全てにケリをつけなければ……
[メイン] 七七 : 「……。」
[メイン] 七七 : こくん。
[メイン] 七七 : 「するが。……七七とするが、ディオのこと、知ってる……なら、分かれたほうがいい。」
[メイン] 神原駿河 : 「……ああ」
[メイン] 神原駿河 : 「頑張れ、七七ッ!負けるなよ!!」
[メイン]
七七 :
「……するがもね。」
にこりと、拳を突き出し。
[メイン] ジョジョ : 「ぼくたちはエイハブのもう一方の方に行こうッ!」
[メイン] 神原駿河 : 拳を突き合わせ、その後ジョナサンに続き走る
[メイン] 七七 : それを確認して、とてとてとマキマの後ろ姿を追う。
[メイン] マキマ : 「場所は…葬られた所らしいね」
[メイン] 七七 : こくり。
[メイン] 七七 : 「覚えてる。」
[メイン]
七七 :
[メイン]
七七 :
[メイン] エイハブ :
[メイン]
エイハブ :
「…………」
通信を切り。
[メイン] マキマ : 「………?どうしたのかな」
[メイン]
七七 :
「……?」
不安げに覗き込む。
[メイン]
エイハブ :
「何かスタンドと、……"石仮面"並びに"スーパーエイジャ"が盗まれた……!!!
『空に浮かぶ少年』の手に……」
[メイン] 第三の少年 :
[メイン] 第三の少年 : 「…………」
[メイン]
エイハブ :
「!! ……アレだ」
麻酔銃で、狙いを定める。
[メイン]
七七 :
「…………っ……!!」
構えるも、先程の戦闘の跡で少しふらつく。
[メイン] マキマ : 「………………」
[メイン]
ザ・ワールド :
ド
ウ
ゥン
[メイン] ザ・ワールド : 「ジョジョッ───!!!」
[メイン] ザ・ワールド : 「久しぶりだな……『100年』振り…………と言ったところか」
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン] 神原駿河 : 「……バカな、アイツはッ!?」
[メイン] 神原駿河 : 「セナが仕留めた筈だ、なんで…‥なんでここに、ザ・ワールドがいやがるんだッ!?」
[メイン]
ジョジョ :
感じるッ!
見えなくとも……確かにここにいるッ!
ディオの……『精神』がッ!
[メイン]
エイハブ :
「DIOは……『遺骨』にその残留思念を遺していた……!!!
そして……先ほど再び交戦した……」
[メイン] ジョジョ : 「地獄から戻ってきたぞ、ディオ」
[メイン]
ザ・ワールド :
「フッフッフッ……
ジョジョよ 失われたはずの『過去』同士
這い上がってきたようだな、褒めてやろう」
[メイン]
ザ・ワールド :
そのあまりにも巨大な手に、赤石の石仮面を握りしめ───
[メイン]
ジョジョ :
「再び交戦した……
ディオはここに来るまでに一度エイハブと戦っていたのかッ!」
[メイン] 神原駿河 : 「……待てッ!あの手元の品は…!?」
[メイン]
ザ・ワールド :
「究極生命体を生み出したとされる、スーパーエイジャをはめ込んだ『石仮面』だ…………
だが……柱の男でなければ、究極生命体にはなれない
吸血鬼がこれを……装着しても その針の強さゆえ木っ端みじんとなるのみだ」
[メイン]
ザ・ワールド :
「───フフフ……
それにしてもジョジョ、お前に俺が見えているということは
俺の力は、もはや『スタンド』をも超越し始めているという事ッ!!」
[メイン] 神原駿河 : 「ハッ!?」
[メイン]
ザ・ワールド :
「───我が息子の一人は 矢によって……
スタンドのその先へと向かった……」
[メイン] ザ・ワールド : 「ならば私は、この赤石の石仮面を」
[メイン] 神原駿河 : 「た、確かにジョースター卿に、スタンドが見えている、だが……まさか!!」
[メイン] ザ・ワールド : 「このスタンドに───!!!」
[メイン] ジョジョ : 「ディオ!きみが……きみがそうまでして目指す先には、何があるというんだッ!」
[メイン] 神原駿河 : 「あのザ・ワールドが、スタンドの法則を超えているとでも言うのか……!?」
[メイン]
ザ・ワールド :
オーバーヘブン
「『天国の外側』だ」
[メイン]
エイハブ :
アウターヘブン
「『天国の外側』だと……!!?」
[メイン] ジョジョ : 「『天国』……『天国の外側』だってッ!?」
[メイン] 神原駿河 : 「……くっ!!」
[メイン]
ザ・ワールド :
「俺は『超越』するッ!!!
───貴様の ジョースター家の守り抜いた地でだァ!!!」
[メイン] ザ・ワールド :
[メイン] ザ・ワールド : スッ
[メイン] ザ・ワールド :
[メイン]
:
ジャギンッッッ!!!!!
[メイン]
第三の少年 :
そのまま、第三の少年はゆっくりと地上へと降りていくと
まるで糸の切れた人形のように倒れる。
[メイン]
エイハブ :
「───これは一体……!!!」
眩い閃光が、あたりを包み始める。
[メイン] ジョジョ : 「まさかッ!?」
[メイン] 神原駿河 : 「……これは、なんだ!?」
[メイン] ザ・ワールド : 「…………」
[メイン] 神原駿河 : 悪寒が、走る
[メイン]
ザ・ワールド :
背後に、時を示す"時計"の立体映像のような物を浮かばせながら
その姿は、漆黒に染まる。
[メイン] 神原駿河 : 呼吸をするだけで、命が擦り減っているような嫌な感覚
[メイン] マキマ : 「…何やら不味そうですね」
[メイン] 神原駿河 : 『アレは、ダメだ』
[メイン]
七七 :
「…………!!」
それが降り立ったらしき地へと、脚を動かす。
[メイン] ジョジョ : ジャキ
[メイン] ジョジョ : 咄嗟にその場にあったリボルバーを構える
[メイン] 神原駿河 : 「───ッ!!」
[メイン] 神原駿河 : 「行けッ!!“牙”!!」
[メイン]
:
その時。
満天の星空が───次々と空に『ひっかき傷』を残すように
落ち始めるッ!!!
[メイン] 七七 : 「…………!!?」
[メイン] 神原駿河 : 「──な、なんだァァ!?」
[メイン]
神原駿河 :
「空が、いやッ!!」
「星が落ちて来てるッ!?」
[メイン]
ザ・ワールド :
「───『ジョジョ』
生命の『支配』とはいろいろな物が存在するだろう」
「俺を一度は打倒した女は……心を通わせ
俺とかつて対峙した男は……魂を支配したという
マキマ
そこの『女』も、支配する側だろう」
[メイン] マキマ : 「ほう。」
[メイン] ジョジョ : 「『支配』だってッ!?」
[メイン] マキマ : 「気付いていましたか」
[メイン] 七七 : 「…………」
[メイン]
ザ・ワールド :
「ジョジョッ! そしてエイハブよ
キサマらは、この星々のように降り注いできたのだ」
「わかるか」
「この落ちゆく星々全ては、失われたはずの『生物』
そして……『この世界には存在しないはずの生物』も含まれている」
[メイン]
ザ・ワールド :
「───増えていくのだ
生命体がこの地球上に産み落とされていく事によって
力の『解釈』というものがな」
[メイン] 神原駿河 : 「……オイ、まさか」
[メイン] ジョジョ : 「ぼくが……ぼくが今ここにいるのは……今『落ちてくる』星と同じ原理だっていうのかッ!」
[メイン]
ザ・ワールド :
瞬間、ザ・ワールドは両腕の手首を合わせ
両手を、まるで花が咲くかのように広げる───
[メイン]
ザ・ワールド :
「そういう事だァッ!!!
死ねいッ!!!」
[メイン]
ザ・ワールド :
───放たれるのは
『破壊』の限りを尽くす、巨大な閃光。
[メイン] 七七 : 「…………なに、あれ。」
[メイン] 神原駿河 : 「──ッact3ィィ!!」」
[メイン]
エイハブ :
「!!? ウォオオオオオッッッッ───!!!!!!」
スタンドがこれほどのエネルギーを放てるというのか、これが……!!!
俺の身体は遠くへと吹き飛ぶ。
[メイン]
ジョジョ :
メタルシルバーオーバードライブ
「銀色の波紋疾走!!!」
[メイン] act3 : 迎撃の為、『黄金回転』の爪弾を真っ向から撃ち込む
[メイン] ジョジョ : 波紋を流した弾丸がタンタンと音を二回鳴らして叩き込まれる
[メイン]
ザ・ワールド :
「!! 向かってくるかッ!!
だが……!!! 俺はこの降りゆく星々の『生物』の力を使えるのだッ!!!」
───
[メイン]
ザ・ワールド :
帯電。
瞬間───弾丸を弾き飛ばす。
[メイン] ジョジョ : 「何ッ!?」
[メイン] 神原駿河 : 「なっ!?」
[メイン] エイハブ : 「……ッ……!!! ザ・ワールドは……『時を止める』スタンドの筈……!!!」
[メイン] act3 : 意図せぬ方向に着弾し、無限の回転は虚しく空を切る
[メイン] 神原駿河 : 「さ、先程手に入れたばかりだというのに……ッ!こうも圧倒されるとは…!!」
[メイン]
ザ・ワールド :
「言ったろうッ!!!
───俺は全てを『超越』すると、これが俺の『支配』よォッ!!!」
[メイン] 七七 : 「…………こっちの全力が……虫けらみたいに。」
[メイン]
ザ・ワールド :
───突然、ザ・ワールドのビジョンが一瞬揺らぎ
不気味な『オオトカゲ』が映し出され。
[メイン] ジョジョ : 「ッ!?」
[メイン] act3 : 弾丸の着弾跡を素早く自身の足元へ呼び寄せ、攻撃に備え始める
[メイン]
ザ・ワールド :
高層ビルすらも容易に破壊する威力の風圧が───
四方八方へと飛ぶ。
[メイン] 神原駿河 : 「ッ!?」
[メイン] 神原駿河 : 勢いよく迫る風圧に備え、自身が誂えた“黄金回転”による穴に吸い込まれる
[メイン]
ジョジョ :
「うおおッ」
その一撃が複数の傷をジョナサンの身体に付け吹き飛ばすッ!
[メイン] 神原駿河 : 「し、しまったっ!ジョジョ達は、この穴に入れないのか!?」
[メイン]
七七 :
「━━━━う」
猟犬の爪でしがみついていた小柄な体躯は、壁面へと叩きつけられ。
[メイン] ジョジョ : 「『ズーム』ッ!」
[メイン]
ザ・ワールド :
次に浮かび上がるビジョンは───
あまりにも不気味な形容。
[メイン] ジョジョ : そのまま腕を伸ばし危険なものたちを回収ッ
[メイン] 神原駿河 : 「う、うおお!?」
[メイン]
ザ・ワールド :
シュンっ、と音を立ててれば
遠方の山が『蒸発』するかのように消え去る。
[メイン] ジョジョ : そのまま勢いを殺さず後方へ10mゲインしたッ
[メイン] 神原駿河 : 時間切れによる穴の消滅で、“回転”の中から放り出される
[メイン] ジョジョ : (関節を外した痛みは波紋で和らげる)
[メイン] 神原駿河 : 「……さ、さっきからメチャクチャだッ!?」
[メイン] ジョジョ : 「なんてことだ……」
[メイン]
エイハブ :
「ッハァアアッ………クッ……!!!」
なんとか全てを躱す、これも他のメンバーの奮闘による命拾い……!
[メイン] ジョジョ : 「ディオは生物として、『吸血鬼』よりもさらに『上』のステージに到達してしまったのかッ!」
[メイン]
ザ・ワールド :
「全ての『世界』ッ!!
全ての『時間軸』ッ!!
その生物があの星々に乗ってやってくる……だが途中で概念は燃え尽き
俺の力となるのだ」
[メイン] 神原駿河 : 「……これが、スタンド盤の究極生命だと!?」
[メイン] 七七 : 「…………めちゃくちゃだ。生命なんてものじゃない」
[メイン] 神原駿河 : 「魂の分身、それだけの存在なのに……全てを焼き尽くす恒星以上のように、ドス黒く煌めいている!!」
[メイン] ジョジョ : ガシ、とその辺にあった槍を掴む
[メイン]
ザ・ワールド :
ドス黒い野望とそれを可能にする力を『癒着』させながら
ザ・ワールドが再び向かおうとすると
[メイン]
ザ・ワールド :
「!! フフフ……『ジョジョ』ォ~~~……!
槍で、何ができるッ!!」
[メイン] ジョジョ : 「あの時と同じだ」
[メイン] ザ・ワールド : 「たかが、そんな槍で───『あの時』のようにッ!!」
[メイン] ジョジョ : 「ディオ!きみをこの世にいさせちゃあいけないッ」
[メイン] 神原駿河 : 「ま、待て!?アレが相手では、槍ではどうにもならないッ!」
[メイン]
ザ・ワールド :
「いいだろう 『一発分』だ
それで気が済めば キサマをもはや吸血するまでもない
運命を共にする事もない」
[メイン] ジョジョ : 「かたをつけるッ!」
[メイン] ザ・ワールド : 腕を広げ、こちらへと向かってくるジョナサンを見据える。
[メイン]
ザ・ワールド :
───何が『精神の爆発力』だ
もはやそんなものを恐れる事もないッ!!! 槍を喰らったその瞬間に
[メイン]
ザ・ワールド :
この拳を叩き込み
地の染みにしてくれるッ!!!
[メイン]
ジョジョ :
ディオが『新たな力』を手に入れた時ッ!
かならず彼には『アレ』が生じるッ!
[メイン] ジョジョ : ダッと走り出し ザ・ワールドの傍に回る
[メイン]
ザ・ワールド :
「───」
さすがだ。このザ・ワールドの動体視力をもってしても、素早い。
だが、それがどうした。
[メイン]
ザ・ワールド :
別れの言葉でも、紡ごうか。
そう思った、その時だった
[メイン]
ジョジョ :
槍をおおげさに振るうッ!
まるで突くのではなく縦に薙ぐようにッ!
[メイン] ジョジョ : 『槍』の使い方としては二流に見えたッ!
[メイン] ジョジョ : しかしッ!次の瞬間ザ・ワールドの目に入るのは何かはためくものッ!
[メイン]
ザ・ワールド :
「───!!!
『何』…………!!?」
[メイン] エイハブ : 「あれは───!!」
[メイン] 神原駿河 : 「──!?」
[メイン] 七七 : 「……え」
[メイン] ジョジョ : 『カーテン』ッ!
[メイン] ジョジョ : かつてジョナサン・ジョースターと『ディオ・ブランドー』が戦った時と同じッ!
[メイン]
神原駿河 :
この時、何も思考できてなといなかったッ!
よもや、ジョジョがカーテンを用いて何をするかなど、理解できる筈がなかった!!
[メイン] ジョジョ : ザ・ワールドの視界と、身動きの自由を同時に奪うッ!
[メイン]
ザ・ワールド :
『視界』を───だがそれがどうしたッ!!!
なまっちょろいッ……小賢しい真似をッ!!! 『あの時』と同じ
見損なったぞジョジョ───
この拳、やはりキサマに撃ち込んでみせよう。
消し飛べっ……!!!
[メイン]
ジョジョ :
スカーレットオーバードライブ
「緋色の波紋疾走!!」
[メイン] ザ・ワールド : 「『無駄ァ』ッ────!!!!」
[メイン] ジョジョ : 『同じ』ならばッ!
[メイン] ジョジョ : これから起こることもまた『同じ』ッ!
[メイン]
ジョジョ :
発火したカーテン!
ゆらめく炎に紛れ、その拳の軌道は間一髪逸れるッ!
[メイン]
ザ・ワールド :
───この拳を……だがッ!!!
たかがそんな拳を喰らった所で……!!!
[メイン] ザ・ワールド :
[メイン] ザ・ワールド : 瞬間───
[メイン]
ザ・ワールド :
ザ・ワールドの全身に
"一瞬"
[メイン] ザ・ワールド : 亀裂が───入った。
[メイン] ジョジョ : 「ッ!?」
[メイン]
ザ・ワールド :
「何ィイイイッ───!!?」
すぐに『再生』するが、間違いなくその亀裂は入った。
その場にいる全員が、目撃したッ!!
[メイン] エイハブ : 「───仮に、全ての生物の能力を扱えるのなら……そうか」
[メイン] エイハブ : 「『克服』するまでは……すべての生物の『弱点』をも持っている……という事か……!!?」
[メイン] 七七 : 「━━『効いた』ッ!!」
[メイン] マキマ : 「ふむ……」
[メイン] 神原駿河 : 「そういうことかッ!」
[メイン]
ジョジョ :
サンライトイエローオーバードライブ
「山吹色の波紋疾走!!」
波紋の流れる音と共に、ザ・ワールドに拳が叩き込まれ、大きく弾き飛ばすッ!
[メイン]
ザ・ワールド :
この『世界(ザ・ワールド)』は確かに
全ての生物の能力を有し、全てを"支配"せんとする究極の存在。
だがあまりにその生物の情報量は多いッ!! 何百億では済まない
たとえ宇宙の膨張と同じ速度で『克服』していたとしてもッ!!
[メイン]
ザ・ワールド :
「うぐォオオオオオオオオッッ!!!」
弱点はあまりにも多いッ!!!
クラックッ!! どの物質にも『ヒビ』が存在するようにッ!!
[メイン] ジョジョ : 「弱点……!きみは『長所』が伸びたことに集中しすぎて表裏一体なはずの『弱点』に気が付けなかったんだッ!」
[メイン]
エイハブ :
「そうか───!」
まさに同じ。皮肉にもッ! DIOの末路と『同じ』ッ!
『長所』のみを重点に置き、『短所』に見向きもしなかったゆえの痛手ッ!!
[メイン] 神原駿河 : 「全ては、表裏一体か……!!」
[メイン] ジョジョ : 「……だが……それに気付いてもなおッ!圧倒的な生命力ッ!ぼくの『波紋』では完全に断つことはできないッ!」
[メイン] 神原駿河 : なかなか聞いていて耳に痛い言葉だが、『納得』したッ!!
[メイン] 七七 : 「……っ……!! それじゃ……!!」
[メイン] ジョジョ : 「もっと……もっと『パワー』があればッ!」
[メイン]
ザ・ワールド :
「フッ…………だがすぐに『再生』はできる
が……『JOJO』……このヴィジョンでは、おそらくキサマを『克服』することはできない───……
そして俺の力とならなかったキサマらの『力』は
俺がキサマらを倒さん限りは、おそらく俺の『力』とはなりえない」
[メイン]
ザ・ワールド :
「……『JOJO』 貴様との勝負は……
俺がつける、だが……ザ・ワールドでは相応しくは無いッ!!!」
[メイン] ザ・ワールド :
[メイン] ザ・ワールド : 刹那、ザ・ワールドの実像がぶれ。
[メイン] ジョジョ : 「……!」
[メイン] ディオ :
[メイン] ジョジョ : 「あ……ああッ!」
[メイン]
ディオ :
「…………俺が相手になろう」
ザ・ワールドと分かれた、それは……
[メイン] ジョジョ : 「そうか……ッ!今のディオは……」
[メイン] ジョジョ : 「『ディオ・ブランドー』という生命体の力さえ、自在に扱えるのかッ!」
[メイン] 神原駿河 : 「な、何ィィッ!?」
[メイン]
ディオ :
「この姿でなければ 『未完成』の『天国の外側』ではまだ貴様を倒す事はできんッ!!」
「さあ……貴様と俺は……『向こう』だッ!!!」
一気に接近し、ジョナサンの丸太のような脚に蹴りを喰らわせる。
[メイン]
ジョジョ :
「ぐうッ!!」
脚に蹴りを入れられながらも組み付き、そのまま部屋を飛び出すように10mゲインッ!
[メイン]
ディオ :
「ぬううッ!!! 『JOJO』ッ!!
最終ラウンドだ……!!! 行くぞッ!!!」
そのままジョジョと共に、『天国の外側』から離れていく。
[メイン2]
ディオ :
「───フンッ!!!」
圧倒的パワーで組まれた状態から脱出し、ジョジョを高所から放り投げようとするッ!
[メイン2] ジョジョ : 「ぐっ!」
[メイン2] ジョジョ : 咄嗟に受け身を取り起き上がるッ!そのまま遠ざかる方向へッ!
[メイン2]
ディオ :
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ───ッ!!!」
拳を打ち込もうとするが、遠ざかる事で躱され。
[メイン2] ディオ : 「!!」
[メイン2] ジョジョ : 今のディオは、ぼくの『波紋』じゃ倒せないッ!
[メイン2]
ジョジョ :
『波紋』すらなかった『あの頃』のように……
『人間』としての『知恵』と『勇気』を総動員しなければ……
[メイン2] ジョジョ : 今のディオは、倒せないッ!
[メイン2]
ディオ :
「ほお……この状況でも思慮にふける余裕があるとはなァ~~……
『JOJO』!!!」
[メイン2]
ディオ :
その素早さは───豹のそれ。
『天国の外側』から分体した時点で、ディオ自体の『成長』は止まっているが。
[メイン2] ディオ : それでもッ!!!
[メイン2] ジョジョ : 窓を破って逃げ込んだ先ッ!
[メイン2] ジョジョ : 『格納庫』ッ!
[メイン2]
ディオ :
「!! ───ほお、だがどうだ『JOJO』
袋小路ってやつだなァ~~~……」
ググ、と筋肉を隆起させ。
[メイン2] ジョジョ : ディオが踏み込んできた瞬間ッ!
[メイン2] ジョジョ : 巨大な『弾丸』がその身を襲うッ!
[メイン2] ディオ : 「ッう!? がふっ───何だとッ!!!」
[メイン2] ジョジョ : ディオが『引き出した世界』では『人類の矛』となったかもしれない、そして今『開発』されていた巨大機械ッ!
[メイン2] ジョジョ : 『戦術機』ッ!
[メイン2] ジョジョ : 「『機械制御への波紋疾走』!!!」
[メイン2]
ディオ :
「コイツ───ッ!!!」
『生物』には『技術』……!!! 変わらないな……『JOJO』
[メイン2]
ディオ :
「URYYYYYYYYYYYYYYYYッ────!!!!!!」
その弾丸に、一瞬でミンチにされる前にその猛攻から抜け出し
格納庫の壁を叩き壊し、床を叩き壊し、天井を叩き壊し。
[メイン2] ジョジョ : それに回り込むように、壁のへりに捕まり
[メイン2] ジョジョ : ドロップキックで隣の部屋に叩き込むッ!
[メイン2]
ディオ :
「ぐッッ ウオオオオ───ッ!!!」
隣の部屋へと勢いよく擦るように転がれば、勢いで立ち上がり
床を再び踏み壊せば、ジョジョへと近づき。
[メイン2] ディオ : 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ───ッ!!!」
[メイン2] ジョジョ : そのままディオを誘導してッ
[メイン2] ジョジョ : 「うおおおおおッ!!!」
[メイン2] ジョジョ : 受け流して、そこにあった機械に叩き込むッ!
[メイン2] ジョジョ : ディオがその投入口に叩き込まれた機械はッ!
[メイン2]
ジョジョ :
同じく『具現化された世界』にあったはずのものッ!
『SCP-914』『ぜんまい仕掛け』ッ!
[メイン2]
ディオ :
「ぬぐぅぅぅッッッ!!!」
力ずくで『脱出』───SCPの概念を取り入れていたからか、あるいは……精神力か
[メイン2] ジョジョ : 「くそッ!これでもダメなのかッ!」
[メイン2] ジョジョ : 再び走り出して、外の近くにまるで投げられたかのように落ちているナイフを拾ってさらに駆け抜ける
[メイン2] ディオ : 「『JOJO』 やはり貴様でなければ俺をここまで追い詰める事はできんッ!!」
[メイン2] ジョジョ : 「もっと……もっと……ッ!」
[メイン2]
ジョジョ :
崩壊する施設の中ッ!
ジョジョの視界の端に、音を立ててこぼれ落ちるものがッ!
[メイン2] ジョジョ : 「……『赤石』ッ!?」
[メイン2]
ディオ :
「『人』としては……やはり長引いた命だな
これが他なら、一瞬の灯火だった」
[メイン2] ディオ : 「楽しめたぞ 『JOJO』……!」
[メイン2]
ジョジョ :
咄嗟ッ!
ローリングでそれを拾い上げてッ!!
[メイン2] ジョジョ : 「うおおおおおおーーーーーz________ッ!!!!」
[メイン2] ディオ : 「!! それは───ッ!!!」
[メイン2] ディオ : 「『エイジャの赤石』!!!」
[メイン2] ジョジョ : 理屈はなかったッ!!ただ確信だけがあったッ!!
[メイン2]
ジョジョ :
スカーレットオーバードライブ
「緋色の波紋疾走!!」
[メイン2] ジョジョ : 瞬間ッ!エイジャの赤石からは熱線が大きく放たれッ!!
[メイン2]
ディオ :
「ぐおばァッ───!!!」
その熱線がディオを、確かに覆うように放たれたッ!!!
[メイン2] ジョジョ : 建物が『波紋の炎』で包まれゆくッ!!
[メイン2] ジョジョ : 建物を巻き込んで燃え続ける『太陽』の炎ッ!!
[メイン2] ジョジョ : 「あの時と……一緒だね」
[メイン2] :
[メイン2] :
[メイン2] : 「ああ」
[メイン2]
ディオ :
・・・・
「そのようだ」
[メイン2]
ディオ :
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
[メイン2]
ジョジョ :
炎により倒壊しゆく建物ッ!
対峙する『ジョジョ』と『ディオ』ッ!
[メイン2] ジョジョ : 今この瞬間、ここは『19世紀のイギリス』に戻っていたッ!
[メイン2]
ジョジョ :
階段を駆け登り続け、いつの間にか『星』の見える屋上ッ!
下は既に赤く染まっているッ!
[メイン2]
ディオ :
「URYYYYY…………」
目を細め、『JOJO』のみを見据える。
[メイン2] ジョジョ : 「うおおおッ!!!」
[メイン2] ジョジョ : 二つの拳を合わせて突き出すッ!
[メイン2]
ディオ :
「……URYYYYYYYYYYYYYYYYYッ────!!!!!!」
言葉はいらない。
互いに、必要なのは雄叫びと、圧倒的パワーのみッ!!!
[メイン2]
ジョジョ :
お互いのパワーがぶつかり合いッ!
床が砕けるッ!
[メイン] act4 : 「オラァァァァ!!!!」
[メイン]
ザ・ワールド :
『天国の外側』は、まるで存在しなかったかのように
消えていく。まるで千切れていく雲のように、消えていく。
[メイン] ザ・ワールド : 無限回、その力を殺されるッ!!!
[メイン] act4 : 最後の一撃を叩き込みながら、敵へと無限の回転エネルギーと同時に浸透する
[メイン] act4 : 無限の回転は、人体に撃ち込まれれば細胞を破壊して身体を分解する
[メイン] act4 : が、敵が魂のスタンドであれば──
[メイン]
:
アウターヘブン
『天国の外側』は最後の最後
ザ・ワールド
『世界』へと戻り。
ゼロ
そして───『虚空』へと還った。
[メイン]
act4 :
“カケラ”も残さない
放たれた側も、放った側も回転に呑まれ、誰もいなくなった
[メイン] 神原駿河 : 「ハァッ……ハァッ…!」
[メイン]
:
それと同時───
ドッカァアアアアアアン!!!!
派手な音で床を突き抜ける巨漢ッッ!!! そして落下と同時───
[メイン] : 『爆裂』ッッッ!!!
[メイン] :
[メイン] ジョジョ : 瞬間ッ!覗かせるはふたりの姿ッ!!
[メイン]
ディオ :
「………………」
[メイン] ディオ : 「………」
[メイン] 神原駿河 : 「なッ!?」
[メイン] 神原駿河 : 「ジョースター卿ッ!?」
[メイン] ジョジョ : 「みんなッ!!!この『施設』は今燃えているッ!!!すぐに『脱出』するんだッ!!!」
[メイン] エイハブ : 「……わかった───」
[メイン] 神原駿河 : 「……理解したッ!が、ディオはどうすれば!」
[メイン]
七七 :
「…………ッ」
顔をこわばらせて
[メイン]
ディオ :
「安心しろ」
その時、スタンドを超越していたとはいえ『天国の外側』を破壊されてもなお生きているディオは
予想外の言葉を口にした。
[メイン] ジョジョ : 「ディオとの決着は……ぼくが付けるッ!!」
[メイン] ディオ : 「こいつの、言う通りだ」
[メイン] ディオ : 「決着は、付く」
[メイン] ジョジョ : 「いや……」
[メイン] ジョジョ : 「『付ける権利はぼくにだけある』ッ!!!」
[メイン]
ディオ :
「───ああ、だから
最後の一撃……これは俺達だけの『世界』だ」
[メイン] 神原駿河 : ……強引に身につけたACT4の反動で、もうディオを相手に放てる爪弾は、無い
[メイン]
ジョジョ :
再びッ!踏み出して!!
抱きつくように落下するッ!!
[メイン] 神原駿河 : 「……逃げるぞッ!」
[メイン] チェンソーマン : 「しっかたねえなぁ〜〜!!勝てよォ〜〜!!!」
[メイン] アヌビス神 : 「お おいィ~~!! 待て! 置いてくなッ……!」
[メイン]
エイハブ :
「……」
アヌビスを回収し。
[メイン] エイハブ : 「行こう」
[メイン] マキマ : 「行きましょうか。」
[メイン] 七七 : その言葉にはっ、と意識を戻して。
[メイン] 七七 : 「……死んだら、許さない。」
[メイン] 神原駿河 : 「……検討を祈るッ!」
[メイン] ジョジョ : 「……ああッ!!」
[メイン]
:
そして───この瞬間、この場は『二人』ッ!!!
『二人だけの世界』が広がった。
[メイン] :
[メイン] :
[メイン]
:
ザ・ワールド
『世界』
[メイン] :
[メイン] :
[メイン] ディオ : 「…………」
[メイン] ディオ : 「見えているな」
[メイン] ディオ : 「『JOJO』……」
[メイン]
ディオ :
「時の止まった世界を…………そして
動けるな」
[メイン] ジョジョ : 「……勿論だ」
[メイン]
ディオ :
「───『JOJO』
これが正真正銘最後の時間停止だ」
[メイン] ジョジョ : 「きみはかつて言った……ぼくときみほど練られた運命はないと」
[メイン] ジョジョ : 「そしてぼくたちの運命はまた……今ここで一つになったッ!!」
[メイン]
ディオ :
「───ジョジョ
おまえがいたからこそ 俺がいる
…………まさに"奇妙"な"友情"だったな」
[メイン] ディオ : 「───」
[メイン] ディオ : 一歩、前へ踏み出し。
[メイン] ディオ : 放つ。
[メイン] ディオ : 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
[メイン] ディオ : 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
[メイン] ディオ : 無駄無駄無駄無駄無駄無駄
[メイン] ディオ : 無駄無駄無駄無駄ァァア─────ッッッ!!!!!!!!!!」
[メイン] ジョジョ : 「おおおおおおおおッ」
[メイン] ジョジョ : 「ふるえるぞハート!!」
[メイン] ジョジョ : 「燃え尽きるほどヒート!!!」
[メイン] ジョジョ : 「刻むぞ、血液のビートッ!!!」
[メイン]
ジョジョ :
サンライトイエローオーバードライブ
「山吹色の波紋疾走ッ!!!」
[メイン]
:
ぶつか
二つの衝撃が、今衝突る。
[メイン] :
[メイン] :
[メイン]
ディオ :
ジョジョ。
俺はディオであって、ディオではない。
[メイン] ディオ : 俺は、貴様の見ていた。
[メイン]
ディオ :
ファントムペイン
『幻肢痛』 なのだ
[メイン] ジョジョ : 一歩、さらに踏み出して
[メイン] ジョジョ : 「おおおおおおッ」
[メイン] ジョジョ : 「このナイフはッ!!!!」
[メイン]
ディオ :
「───!!!」
[メイン] ジョジョ : 「きみが『遺した』ものの」
[メイン] ジョジョ : 「ナイフだァーーーーーッ!!!」
[メイン] ディオ : ナイフが、突き立てられ───俺の肉体に『亀裂』が入る。
[メイン] ディオ : だが、不思議と───嫌な感じはしなかった。
[メイン] ジョジョ : そのまま二人の身体は離れッ!!
[メイン] ジョジョ : 崩れゆくディオの身体の先には……
[メイン]
ディオ :
俺という存在は、すでに1987年に死んでいるのだ。
世界の見せる『幻視』……この血飛沫でさえ、幻のようなものなのだ。
ファントム・ブラッド
『幻視』 …… 『血』…………
[メイン] ジョジョ : SPW財団が『ジョースター家』に起きた出来事を忘れぬ為作った、守護神のレプリカッ!!
[メイン] ジョジョ : 『慈愛の女神像』ッ!!!
[メイン] ディオ :
[メイン]
ディオ :
『絶叫』
その代わりに
[メイン] ディオ : 俺の身体は
[メイン] ディオ :
[メイン] ディオ :
[メイン]
:
モルフォ蝶となりて
霧散、した。
[メイン] :
[メイン] :
[メイン] :
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン] ジョジョ : その勢いのまま、ジョジョの身体は建物の外に投げ出される
[メイン] ジョジョ : 『ジョースター邸』が燃えた、あの日と同じように……
[メイン] エイハブ : 「!! ジョジョ────!!!」
[メイン] 神原駿河 : 「ッ!?」
[メイン] マキマ : 「…………………」
[メイン] 七七 : 「しまっ……!!」
[メイン]
神原駿河 :
爪弾を放ち、木を削りだし
大きな綱のような物を作り出す
[メイン] アヌビス神 : 「…………いや……! これは……!」
[メイン] 神原駿河 : 「後は、これで受け止めれば──ッ!」
[メイン] ジョジョ : その身体は、網に受け止められて
[メイン] ジョジョ : 何処か安らかな表情で、眠っていた……
[メイン] :
[メイン]
ジョジョ :
[メイン]
ジョジョ :
[メイン]
ジョジョ :
[メイン] ジョジョ : 「そうか。彼はもう『帰る』事が出来たんだね」
[メイン] ジョジョ : 「……ぼくもきっと、もうすぐ帰らないといけないんだろう。死人はいつまでも、いちゃいけない」
[メイン] ジョジョ : 「だけど……まだ一つやる事がある」
[メイン] ジョジョ : 彼の遺した、『石仮面』と向き合って
[メイン] ジョジョ : この時代にまで名を残した彼のように、ハンマーを持って、それを叩き割った
[メイン] ジョジョ : 「『大袈裟かもしれないけど、世界は救われた』」
[メイン]
神原駿河 :
「……そうだな」
「きっと、そうに違いない」
[メイン] マキマ : 「そうですね。ですが…」
[メイン]
マキマ :
「まだやる事があります。」
DISCを拾い上げる。
[メイン] ジョジョ : 「……」
[メイン] デンジ : 「アー?なんだそりゃ、マキマさん。」
[メイン] マキマ : 空へと投げ。
[メイン] マキマ : 「ぱん。」
[メイン] : DISCは、粉々に砕け散る。
[メイン] 神原駿河 : 「……今のは」
[メイン] 七七 : 「……?」
[メイン] マキマ : 「…通信で聞いていた、スタンドのDISCです。」
[メイン] マキマ : 「これで、任務完了と言えるでしょう」
[メイン]
アヌビス神 :
「…………何がなんだかわかんねェ~が……これで全て、終わったのか」
刀身だけになりながらも、地面に突き刺さり。
[メイン] 神原駿河 : 「……ああ、終わったんだ」
[メイン] マキマ : 「えぇ、終わりましたね。全てが」
[メイン] 七七 : 楽しげにぱきぱき、と仮面の残骸をさらに細かく踏み潰す。
[メイン] ジョジョ : 「……ああ。終わった」
[メイン] 神原駿河 : 「……あの悍ましい石仮面も、砕けてしまえは新雪のようだ」
[メイン] デンジ : 「つーかよ…………マキマさん以外知らない人だらけなんだけどぉ!?」
[メイン] ジョジョ : 「ぼくの役目も……」
[メイン] ジョジョ : ジョナサンの身体は既に端から薄まり始めていた。
[メイン]
七七 :
「七七だ。」
デンジの方をくるりと。
[メイン] マキマ : 「………………貴方も、でしたか。」
[メイン] デンジ : 「七七かァ〜!よろしくなァ〜!!俺あデンジだ」
[メイン] 神原駿河 : 「……貴方も、なのですね」
[メイン]
七七 :
「でんじ……」
メモを取り出そうとしたところで、ジョナサンに気付く。
[メイン] デンジ : 「消えかかってんけど……あんたも行っちまうのか?」
[メイン]
ジョジョ :
「ぼくも元々あの日死んだ人間だ。ディオと同じで」
「そうあるべき場所に戻るだけさ……」
[メイン]
神原駿河 :
「…ジョースター卿、今なら子孫の方々に遺言などが残せるかもしれない」
「何か、伝えたい事は」
[メイン] ジョジョ : 「そうだな……」
[メイン] 十六夜咲夜 : その場に、目を覚ました彼女がやって来る
[メイン] マキマ : 「…目覚めましたか。」
[メイン] ジョジョ : 「……?」
[メイン] 七七 : 「……」
[メイン] 七七 : 「『さくや』。」
[メイン] 神原駿河 : 「!」
[メイン] 十六夜咲夜 : 「また奇妙な感覚を感じてやってきたら……父さんじゃない、のね」
[メイン] ジョジョ : 「父さん……?」
[メイン] 十六夜咲夜 : 「私は……」
[メイン] ジョジョ : 「……まさか……ディオの……」
[メイン] 七七 : ……こくり。
[メイン] 十六夜咲夜 : 「……ええ」
[メイン] ジョジョ : 「君たちが戦った『ザ・ワールド』は……もしかして、彼女だったのかい?」
[メイン] 七七 : 「……うん。でも、今は、大丈夫って。……ね、まきま」
[メイン] マキマ : 「えぇ、今の彼女なら大丈夫でしょう」
[メイン] ジョジョ : 「……そうか」
[メイン] 十六夜咲夜 : 「何の根拠で……」
[メイン] マキマ : 「残念な事に、貴方の名前を聞いた彼はもう逝ってしまいましたからね。それに…」
[メイン] ジョジョ : 「……そうだ、遺言だったね。これは、ぼくの子孫だけじゃなくて……きみにも聞いてほしい」
[メイン] ジョジョ : 「血の運命……確かに逃れられないものかもしれない」
[メイン] ジョジョ : 「だけど……『逃げる』ことはできなくても、『断ち切る』ことはできる。それを、覚えていてほしい」
[メイン] 十六夜咲夜 : 「……貴方、何様のつもりよ。どこの立場でそれを言ってるの」
[メイン]
アヌビス神 :
「……十六夜 咲夜……
アンタは、操り人形でも、殺人人形でもない
『幻在』を見ていただけに過ぎない……」
「お前はお前だ」
[メイン] アヌビス神 : 「……そう アイツは言っていたな」
[メイン] ジョジョ : 「そうだね……紳士として失格だった。この場にいる人全員に、挨拶をしていなかった。改めて……」
[メイン] ジョジョ : 「『ジョナサン・ジョースター』」
[メイン] ジョジョ : 「『ジョジョ』だ」
[メイン] 十六夜咲夜 : 「……『JOJO』……」
[メイン] 神原駿河 : 「……ああ」
[メイン] 七七 : 「うん。」
[メイン] ジョジョ : より一層、その姿は薄まって
[メイン] デンジ : 「ジョジョか……付き合いとしては、短い間だったが覚えておくぜ」
[メイン]
アヌビス神 :
「フッ……聞き覚えしかないさ
ジョナサン・ジョースター…………おまえの雄姿……『覚えた』ぞ」
[メイン] ジョジョ : もうそこに、ひとりの『紳士』の姿は残っていない……
[メイン]
:
一八八九年 2月7日
ジョナサン・ジョースター 死亡
[メイン]
:
二〇XX年
ジョナサン・ジョースター …………
[メイン]
:
[メイン] :
[メイン] : 「───そして "時は動き出す" 」
[メイン]
:
ジョジョの奇妙な冒険
戦闘卓流 完